概略
誕生日 | 1988年9月29日(31歳) |
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国 | ![]() |
出身地 | ワシントンD.C. |
出身 | テキサス大学 |
ドラフト | 2007年 2位 |
身長 | 208cm (6 ft 10 in) |
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体重 | 107kg (236 lb) |
ウィングスパン | 225cm (7 ft 5 in) |
シューズ | ナイキ |
ポジションはスモールフォワード。
右利き。
206cmの身長に加え、ガード顔負けのハンドリングで得点を量産するケビン・デュラントは、新人王、リーグ最年少での得点王、2013~2014シーズンMVPなど数々の賞や記録を作っています。
そんなデュラントですが、同時に2020年現在NBAのなかで最も嫌われている選手でもあります。
NBAを代表するスコアラーであるにも関わらず、NBAで最も嫌われている選手です。
受賞歴 | |
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経歴
2007-2008 2008-2016 2016-2019 2019- |
シアトル・スーパーソニックス オクラホマシティ・サンダー ゴールデンステート・ウォリアーズ ブルックリン・ネッツ |
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代表キャップ | ![]() |
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2007年、デュラントは2位指名でシアトル・スーパーソニックスに入団することが決まった。
2007年10月31日、デュラントはデンバー・ナゲッツ戦でNBA公式戦デビューを飾り、18得点5リバウンド3スティールを記録(試合はスーパーソニックスの敗北)。
11月16日のアトランタ・ホークス戦ではオーバータイムの末にチームを勝利に導く劇的なスリーポイントショットを決め、ナゲッツとの再戦では37得点8リバウンド9アシストを記録するなど、前評判通りの活躍を見せる一方で、プロの洗礼も浴び、大学時代には優秀なリバウンダーとして活躍したが屈強なベテラン選手が犇くNBAのゴール下では思うようにリバウンドは取れず、またシュートセレクションの悪さも目立ち、シーズン前半のフィールドゴール成功率は3割台に沈み、さらにディフェンスの拙さも指摘された。
シーズン後半に入ると少しずつシュートセレクションは改善されていき、レギュラーシーズン最終戦では42得点13リバウンド6アシストをあげ、チームを勝利に導いている。
最終的には平均20.3得点4.4リバウンド2.4アシストの成績を残した。
デュラントは2位のアル・ホーフォードに大差をつけて新人王を受賞した。
デュラントにとってのルーキーシーズン終了後、スーパーソニックスのオーナー陣とシアトル市との間で和解が成立し、ついにスーパーソニックスのオクラホマシティへの移転が決定する。
移転に伴いチーム名も変更され、スーパーソニックスはオクラホマシティ・サンダーに生まれ変わった。
2009-2010シーズン、レギュラーシーズンの成績は平均30.1得点7.6リバウンド2.8アシスト、FT成功率は90.0%。デュラントは史上最年少となる21歳と197日での得点王となった。NBAオールスターゲームにはコーチ推薦ながら初出場を果たし、15得点5リバウンドを記録。
H-O-R-S-Eにも出場し、連覇を達成している。
チームはシーズン終盤まで失速することなく好調を維持し続け、最終成績は50勝32敗となった。前年の23勝から実に27勝分を積み上げたことになり、これはリーグ史上でも6番目の飛躍となった。
大躍進の立役者であるデュラントはレギュラーシーズンMVPの投票でレブロン・ジェームズに次ぐ第2位の票を集め、オールNBAチーム選考では1stチームに初選出された。
デュラントは一躍一流選手の仲間入りを果たしたのである。
2010-2011シーズンは個人成績もリバウンド、アシスト、ブロックショットでキャリアハイを記録してチームを牽引して47勝19敗の好成績でシーズンを終えて3年連続得点王となった。
3年連続得点王になったのは史上最年少としてであり、マイケル・ジョーダンらに続き歴代7人目である。
オフにはアメリカ代表としてロンドンオリンピックで金メダルと得点王を経験、さらには更なるレベルアップを期してふたたびレブロンとヘルウイークを過ごすこととなった。
2013-14シーズンは、シーズン中盤にウェストブルックが怪我で離脱するなど、サンダーは苦境に立たされる。
だが、その中でもデュラントは獅子奮迅の活躍を見せ、毎晩のようにハイスコアを叩き出し、チームを勝利に導いていった。
このシーズン、彼は41試合連続25得点以上という大記録を打ちたて、40試合連続25得点以上を記録していたマイケル・ジョーダンを超え、NBA歴代3位に上り詰めた(その上の二人は、ウィルト・チェンバレンとオスカー・ロバートソンである)。
このシーズン、デュラントは上記の活躍などもあり、シーズンMVP投票では1位票を125票中119票を集め、キャリア初のシーズンMVPに選ばれた。
MVP受賞後のセレモニーでは、感動的なスピーチを披露し、改めて、彼の優れた人格、人間性というものを伺わせた。
このシーズンのデュラントの成績は、1試合平均32.0得点、7.4リバウンド、5.5アシスト。
2016年7月4日、デュラントは悲願のNBAチャンピオンを目指すため、ゴールデンステート・ウォリアーズと2年5430万ドルの契約を結んだ。
この古巣のライバルにして優勝候補筆頭のチームへの移籍は「優勝のためだけに移籍した」として悪質だといわれ大きな非難を受けた。
2016-2017シーズン、ウォリアーズは67勝15敗でリーグトップの成績でレギュラーシーズンを終了。
カンファレンスプレーオフでも圧倒的な強さで勝ち上がり、3年連続の対決となったクリーブランド・キャバリアーズとのNBAファイナルで、デュラントは平均35.2得点8.4リバウンドに5.4アシストとウォリアーズを牽引し、4勝1敗でNBAチャンピオンに導き、NBAファイナルMVPに選出された。
翌2017-2018シーズン、NBA連覇を果たしデュラントは2連覇したNBAファイナルでは平均28.8得点、10.8リバウンド、7.5アシストを記録し2年連続でNBAファイナルMVPに選出された。
2018-2019シーズンは5年連続となるNBAファイナル進出を決める。
NBAファイナルではカワイ・レナード率いるトロント・ラプターズと対戦し、第4戦終了時点でウォーリアーズはラプターズに1-3と追い込まれた。
続く第5戦でデュラントは右ふくらはぎの怪我を残したまま強行出場し、満身創痍の状態ながらも第1クォーターに11得点を挙げ、チームに貢献した。
しかし、第2クォーターが始まって2分後、サージ・イバカと接触してコートに落下し、右アキレス腱断裂という重傷を負い、コートを去る事になった。
ウォーリアーズはこの試合に勝ったが、第6戦でトロント・ラプターズに敗北し、NBAファイナル3連覇とならなかった。
2019年7月7日にブルックリン・ネッツと4年1億6400万ドルで契約した。
エピソード
2016年オフのゴールデンステート・ウォリアーズ移籍への移籍により、デュラントは「臆病者」「裏切者」などNBAファンから批判を受けるようになりました。
この移籍は、レブロン・ジェームズが2010年にクリーブランド・キャバリアーズからマイアミ・ヒートに移籍した時よりも、ひどいバッシングを受けています。
KDの愛称で呼ばれるデュラントの性格やエピソードを紹介します。
プレイ中はNBAでも屈指のスコアラーですが、実はとても繊細な一面もあります。
繊細なデュラントにとってSNSで浴びせられる誹謗・中傷は耐え難いものでした。
大のSNS好きでそして負けず嫌いでもあるデュラントは、自分に対する批判に対抗するために、Twitterで実名ではない第3者の偽アカウントを作成し、自信を擁護するツイートをしています。
しかし、デュラント本人のアカウントに来ているファンからの質問を、偽アカウントに来ている質問と勘違いしてツイートしてしまいます。
「サンダーを退団した理由について聞かせて」という質問に、監督や選手の実名を出して批判したツイートは炎上し、デュラントの評判はさらに悪化しました。
ツイートは既に削除され、偽アカウントでツイートしていたことに対しても「子供じみた行為だった。投稿したすべての文章が愚かな表現だった。謝りたい」と謝罪をしていますが、デュラントに対する非難の声は今でも続いています。
デュラントは2007年のドラフトで全体2位指名を受けると、ナイキと7年6000万ドルの大型契約を結びます。
新人としてはレブロン・ジェームズが、在学中にナイキと交わした7年総額9000万ドルに次ぐ、歴代2番目の金額となりました。
この時、アディダスからは7000万ドルの契約を持ち掛けられていましたが、長年使用していたナイキとの契約を選びました。
マイケル・ジョーダンに憧れていたデュラントは、ジョーダンシリーズのバスケットシューズを幼少期から履いていたそうです。
「NIKE KD1 X」は2008~2009シーズンに着用された、デュラント初のシグネチャーモデルのシューズです。
今でこそ多くのシグネチャーモデルが発売されていますが、当時NIKEからシグネチャーモデルを出していたのは、コービー・ブライアントとレブロン・ジェームズの2人だけでした。
2007~2008シーズンの新人王に輝いたデュラントは、NIKEでシグネイチャーモデルを与えられたことで、名実ともにスーパースターの仲間入りを果たします。
プレースタイル
驚異的な得点能力が強みで、現役最多となる4回の得点王を獲得しており、5年間で4度得点王になったのはマイケル・ジョーダンに次いで史上2人目のことである。
キャリア初期はアイソレーションで切り込んでの形を得意としていたが、すぐに外側からも得点できる優秀なオフボール選手に成長した。
2012-13シーズンには史上7人しかいない50-40-90を達成している。
パスやディフェンスも初期は批判を受けていたが、2010年から2014年まで毎年アシスト数を増やし、守備も改善を見せた。
その腕の長さと身長がありながらシュートタッチやボールハンドリング能力が優れていたら止めようがありません。
さて、デュラントはスコアラー型のフォワードで、主に得点することがメインの役割になります。
シュートを乱射することはなく、効率のいいシュートを重ねていきます。
FG%が50%前後と高いのがその証拠です。
インサイド、アウトサイド、さらにはディープスリーとシュートレンジが広く、どこからでも得点することができます。
攻撃パターンも多く、なかでもプルアップジャンパーを多用しており、クロスオーバーなどのドリブルでディフェンスを崩してから打ってきます。
大量得点を可能にしているのが、クロスオーバーの速さです。
高校1年生までPG(ポイントガード)していたデュラントは、206cmとは思えない素早いハンドリングと、長い手足を活かして1歩目でディフェンスをかわせる、クロスオーバーの速さが持ち味です。
トランジションからプルアップジャンパーを打つケースも多いです。
また、フェイダウェイも得意としており、ダーク・ノヴィツキーのような片足のフェイダウェイも見事に使いこなしています。
シュートの打点も高いので、ブロックするには難しいでしょう。
デュラントは206cmの身長を生かしたポストプレイを得意としています。
ミドルレンジからのシュートも打てるので、デイフェンスの状況に合わせてシュート・パス・ドリブルを使い分け、オフェンスの流れを作ります。
ポストでパスがもらえなくても、アウトサイドに出てパスをもらい、もう一度勝負ができるのも、デュラントの強みの一つです。
クラッチタイムにも強く、数々のビッグショットを決めてきました。
印象的なのは2017年ファイナルのゲーム3と2018年ファイナルのゲーム3でしょう。
同じようなスポットからスリーポイントを決めてゲームを終わらせました。
優秀なクラッチシューターの1人です。