概略
国籍 | ![]() |
||
---|---|---|---|
生年月日 | 1920年10月31日 | ||
出身地 | カイザースラウテルン | ||
没年月日 | 2002年6月17日(81歳没) | ||
身長 | 174cm | ||
体重 | 73kg |
ポジションはフォワード(センターフォワード、セカンドトップ)、ミッドフィールダー(オフェンシブハーフ)。
利き足は右。
往年のドイツを代表する名選手の一人である。
ドイツ代表がワールドカップ・スイス大会において初優勝を成し遂げ『ベルンの奇跡』と賞賛された時のエースにしてキャプテンである。
獲得タイトル
クラブ
1. FC Kaiserslautern
- German football championship: 1950–51, 1952–53
代表
Germany
- FIFA World Cup: 1954
個人
- FIFA World Cup Bronze Ball: 1954
- FIFA World Cup All-Star Team: 1954
- FIFA Order of Merit: 1995
- UEFA German Golden Player: 2003
- Member of Germany’s Sports Hall of Fame
経歴
所属クラブ
代表歴 | |||
---|---|---|---|
1941-1958 | ![]() |
61 (33) |
現役時代は一貫して1.FCカイザースラウテルンでプレーを続け多くのタイトルをもたらした。
- 1928年 : 1.FCカイザースラウテルンの下部組織に入団。
- 1937年 : 1937-38シーズンにトップチームデビューを果たす。
- 1941年 : ドイツ代表に選出。7月14日のルーマニア戦で代表デビューを果たし、その試合でハットトリックを達成する。
- 1942年 : ドイツ国防軍に徴兵される。
- 1945年 : ソ連軍の捕虜となりシベリアの強制収容所へ移送される途中に偶然に難を逃れハンガリーの収容所を経た後に帰国する。
- 1948年 : ドイツ選手権準優勝。
- 1951年 : ドイツ選手権優勝。ゼップ・ヘルベルガー監督の要請によりドイツ代表に復帰。
- 1953年 : ドイツ選手権優勝。オーバーリーガ南西部得点王(38得点)。
- 1954年 : ワールドカップ・スイス大会出場。優勝候補のハンガリー代表を決勝戦で3-2で破り世界王者となる。
- 1958年 : ワールドカップ・スウェーデン大会に出場しベスト4進出。この大会を最後に代表引退。
- 1959年 : 6月20日のラシン・パリとの試合を最後に現役引退。
エピソード
彼のプレースタイルは天候に大きく左右された。
晴れた日や炎天下では機能せず、雨の影響による糠るんだグラウンド状態の時に真価を発揮した。
この事からドイツでは現在も大雨の気象状況を「フリッツ・ヴァルターの天気 (Fritz Walter Wetter)」と呼んでいる。
これは戦争中にマラリアを罹った事が影響していたとされる。
クラブの使用するホームスタジアムは彼の功績を称え1985年11月2日に「Betzenberg-Stadion」からフリッツ・ヴァルター・シュタディオンと改称されている。
プレースタイル
若い頃は強靭な肉体と柔軟なボールテクニックを生かしたセンターフォワードでヒールキック等の意外性のあるプレーも得意とした。
キャリアの後半には中盤に下がりゲームメイクも担当する様になった。
また強烈なキャプテンシーを併せ持った選手であり、ドイツ代表名誉キャプテンに最初に選出された人物でもある(後にウーヴェ・ゼーラー、フランツ・ベッケンバウアー、ローター・マテウスらも選出されている)。