ケビン・デ・ブライネ

サッカー

概略

【天才の復活】2018年ケヴィン・デ・ブライネ 特徴解説  HD Kevin De Bruyne みにフト(海外サッカー)
Kevin De Bruyne – The Art of Passing
国籍 ベルギーの旗 ベルギー
生年月日 1991年6月28日(29歳)
出身地 ヘント
身長 181cm
体重 68kg

 

ポジションはミッドフィールダー(オフェンシブハーフ、センターハーフ、右サイドハーフ)。

 

利き足は右。

 

マンチェスター・シティで活躍する現代最高のMFと評されるベルギー代表の司令塔。

 

タレント揃いのシティの中でも特に際立った存在感を示しているデ・ブライネ。

 

プレミアリーグ1シーズンでの最多アシスト記録を持つティエリ・アンリの記録に並ぶアシスト数を誇る。

 

デ・ブライネの過去のベストは2016/2017シーズンに記録した18得点で、現在はプレミアリーグ154試合に出場して66アシストを記録している。

 

1992年以降のプレミアリーグ通算アシスト数では、デ・ブライネは15位に位置している。

 

1位はマンチェスター・ユナイテッドのライアン・ギグスで162アシストを記録している。

 

ベルギー代表でも2018年ロシア・ワールカップの3位進出に大きく貢献した。

 

獲得タイトル

クラブ

ヘンク

  • ベルギープロリーグ:2010–11
  • ベルギーカップ:2008–09
  • ベルギースーパーカップ:2011

VfLヴォルフスブルク

  • DFB-ポカール:2014–15
  • DFL-スーパーカップ:2015

マンチェスター・シティ

  • プレミアリーグ:2017-18、2018-19
  • FAカップ:2018–19
  • EFLカップ:2015–16、 2017–18、 2018–19、 2019–20
  • FAコミュニティシールド:2019

代表

ベルギー

  • FIFAワールドカップ3位:2018

個人

  • ブンデスリーガヤングプレーヤーオブザイヤー:2012–13
  • ブンデスリーガ年間最優秀選手賞:2014–15
  • ブンデスリーガチームオブザイヤー:2014–15
  • UEFAヨーロッパリーグ今シーズンのチーム:2014–15
  • 年間最優秀サッカー選手(ドイツ):2015
  • フランスサッカーワールドXI:2015
  • ベルギースポーツマンオブザイヤー:2015
  • マンチェスターシティ年間最優秀選手:2015–16、 2017–18、 2019–20
  • マンチェスターシティの今シーズンのゴール:2019–20
  • FIFA FIFPro World11第2チーム:2018
  • FIFA FIFPro World11第3チーム:2016
  • FIFA FIFPro World11ノミネート:2019
  • IFFHS男子ワールドチーム:2017、 2019
  • UEFAチームオブザイヤー:2017、 2019
  • PFA年間最優秀チーム:2017–18プレミアリーグ、 2019–20プレミアリーグ
  • プレミアリーグ・プレーメーカーオブザシーズン:2017–18(16アシスト)、2019–20(20アシスト)
  • UEFAチャンピオンズリーグ今シーズンのチーム:2017–18、 2018–19、 2019–20 
  • EAスポーツFIFAチームオブザイヤー:2018、 2019
  • FIFAワールドカップドリームチーム:2018
  • 今月のプレミアリーグゴール:2019年11月、 2020年7月
  • プレミアリーグ年間最優秀選手:2019–20
  • PFA年間最優秀選手:2019–20
  • UEFA欧州最優秀選手賞:2019–20(2位)
  • UEFAチャンピオンズリーグミッドフィールダーオブザシーズン:2019–20

 

経歴

【真似できない】“アシストキング” デ・ブライネ 信じられないパス集!
Kevin De Bruyne – Top 50 Passes & Assists | 2018 HD
クラブ
クラブ 出場 (得点)
2008-2012 ベルギーの旗 KRCヘンク 97 (16)
2012-2014 イングランドの旗 チェルシーFC 3 (0)
2012-2013 ドイツの旗 ヴェルダー・ブレーメン (loan) 33 (10)
2014-2015 ドイツの旗 VfLヴォルフスブルク 51 (13)
2015- イングランドの旗 マンチェスター・シティFC 152 (36)
代表歴
2008-2009  ベルギー U-18 7 (1)
2009  ベルギー U-19 10 (1)
2011  ベルギー U-21 2 (0)
2010- ベルギーの旗 ベルギー 74 (19)

 

クラブ

 

ベルギーのヘント生まれ。

 

母親はイングランド人である。

 

2003年からKAAヘントのユースチームからキャリアをスタートさせ、2005年からKRCヘンクに移籍した。

 

2008年にトップチームに昇格し、2009年5月9日、シャルルロワSC戦でデビューを果たした。

 

2010年2月7日、スタンダール・リエージュ戦でプロ初ゴールを記録した。

 

2012年1月、母親の生まれ故郷であるイングランドのウェスト・ロンドンの強豪、チェルシーFCに670万ポンドで移籍。

 

契約は5年半だが、最初の半年は引き続きレンタルという形で元のチームKRCヘンクに所属することとなった。

 

2012年8月、ヴェルダー・ブレーメンにレンタル移籍。

 

9月15日、ハノーファー96戦で移籍後初ゴールを記録すると、9月23日、VfBシュトゥットガルト戦でも得点を記録。

 

最終的にリーグ戦10得点9アシストを記録した。

 

この活躍からドイツのボルシア・ドルトムントやバイエル・レバークーゼンから移籍が噂される中、2013年7月1日、チェルシーに復帰することが決まった。

 

しかし、ジョゼ・モウリーニョ監督に嫌われ、レギュラーに定着できずに控え状態が続き、3試合しか出場できなかった。

 

モウリーニョ直々に中盤で6番手だということを言い渡されたことが決定打となり、出場機会を求めて2014年1月にVfLヴォルフスブルクに移籍した。

 

背番号は14番。

 

2014-15シーズンは、ブンデスリーガ全34試合に出場すると10得点20アシストを記録し、ヴォルフスブルクを2位に押し上げ、ドイツ年間最優秀選手も受賞した。

 

2015年8月30日、イングランドのマンチェスター・シティFCに移籍した。

 

移籍金はクラブの歴代最高額となる5500万ポンド。

 

背番号は17番。

 

加入後、すぐにスタメンに定着すると9月19日のウェストハム・ユナイテッドFC戦でシティ加入後初ゴールを挙げた。

 

シーズン途中にケガで2ヶ月離脱するも、リーグ戦25試合に出場し7ゴール9アシストを記録した。

 

CLやカップ戦を合わせると41試合に出場し16ゴール14アシストを記録。

 

2016-17シーズンは、マヌエル・ペレグリーニに代わりジョゼップ・グアルディオラが監督に就任。

 

すぐに信頼を掴み取り、稀代の名将に「彼の存在をありがたく思う。特別な選手だ」と言わしめた。

 

9月10日のマンチェスターダービーでは1ゴール1アシストの活躍で勝利に貢献した。

 

CL第4節ではホームにFCバルセロナを迎えると、1-1で迎えたFKの場面でマルク=アンドレ・テア・シュテーゲン相手に縦回転のボールを蹴りこみ、ゴールを奪った。

 

またアシスト数はリーグトップだった。

 

2018年1月22日、マンチェスター・シティと新たな5年契約の締結が発表された。

 

2023年までの契約となった。2017-18シーズンは37試合の出場で2年連続でリーグトップとなる16アシストを記録し、新設されたプレミアリーグ・プレーメイカー・アワード(アシスト王)を受賞した。

 

シティの優勝に大きく貢献し、PFA年間ベストイレブンにも選ばれた。

 

2018-19シーズンは怪我によりプレミアリーグで僅か19試合の出場に終わるも、2019年FAカップ決勝ワトフォード戦ではゴールを決め更に2アシストの活躍で優勝に貢献した。

 

2019-20シーズンは第3節ボーンマス戦で、プレミアリーグでの通算50アシストに到達し、それまでメスト・エジルが記録していた140試合を大幅に更新し、リーグ史上最速の123試合目の出場で50アシスト達成の記録を樹立した。

 

2020年1月21日、第24節シェフィールド・ユナイテッド戦でシーズン15アシストを達成し、これにより通算3回目となるプレミアリーグでのシーズン15アシストを記録、これも史上初の記録となった。

 

結果シーズン20アシストまで量産し、プレミアリーグ1シーズンでの最多アシスト記録を持つティエリ・アンリの記録に並び、自身2度目のプレミアリーグ・プレーメイカー・アワード(アシスト王)を受賞し、得点数も自己キャリア最多の13得点に到達した。

 

シーズン通しての活躍により最終的にマンチェスター・シティFCの選手としては史上初のPFA年間最優秀選手賞を受賞した。

 

代表

 

U-18、U-19、U-21の各年代のベルギー代表に選出され、2010年8月11日、親善試合のフィンランド代表戦でベルギー代表としてのデビューを果たした。

 

また、2012年10月12日のW杯予選・セルビア戦で代表初得点を挙げている。

 

2014 FIFAワールドカップでは、グループリーグ第1戦のアルジェリア戦、第2戦のロシア戦に出場し、第3戦の韓国戦は欠場している(第2戦終了時にベルギーのグループリーグ1位通過が決まったため)。

 

なお、アルジェリア戦ではマルアン・フェライニの同点弾をアシストしてマン・オブ・ザ・マッチに選ばれている。

 

決勝トーナメント1回戦のアメリカ戦では延長前半3分に先制点を挙げ、更にロメル・ルカクの決勝点をアシストした。

 

準々決勝のアルゼンチンにもフル出場したものの、この試合ベルギーは1-0で敗れ大会を去っている。

 

UEFA EURO 2016では5試合に出場し、3アシストを決め、準々決勝まで勝ち上がった。

 

2018 FIFAワールドカップでは、日本戦で後半49分の決勝点の起点になり、決勝トーナメント準々決勝のブラジル戦で前半31分に決勝点となる2点目を挙げ、チームの勝利に貢献、3位決定戦のイングランド戦ではエデン・アザールのゴールをアシスト、チームの3位入賞に貢献した。

 

エピソード

【プレミア最高の司令塔】ケヴィン・デブライネ – ゴール/パス/スキル集 2017-18 Kevin De bruyne 2017-18
Kevin De Bruyne 2020 – Perfect Midfielder – Amazing Skills Show HD

4歳の頃サッカーを始める。

 

すぐに地元メディアからは神童として注目され、ベルギー中の全てのユースクラブがデ・ブライネのことを欲しがっていた。

 

右足、左足とも、パフォーマンスに差がないデ・ブライネ選手。

 

その理由は、少年時代にあった。

 

友人の家の庭でボールを蹴っていた時に、花壇を割ってしまったことがあった。

 

その際にボールを蹴ることを禁止されたが、「利き足と逆の足なら、強く蹴れないから」と友人の母親を説得し、利き足と反対の左足のみでボールを蹴ることを条件に、ボールを蹴ることの許しを得た。

 

その制限が、気づいたらアドバンテージに変わり、両足を遜色なく操れるプレーヤーとなったのだ。

 

性格には、頑固な側面もあり、少年サッカー時代、怒りの余りサッカーゴールのポストにしがみついて一向に離れなかったことがある。

 

3人がかりで引き離そうとしても、引き剥がすことができなかった。

 

その理由は、当時の監督が練習後のピッチを掃除しなかったデ・ブライネを叱責したことであった。

 

「あれはスペインでの合宿の時でした。彼が一晩中そこにい続けると言い張るので、長い長い時間、会話を彼と続けました。まるでラバ(ロバと馬のハーフのようなもの)のように頑固でした。しかし、その頑固さが今の彼を形作っているのだとも思います」と明かしている。

 

しかしながら、基本的には寡黙で、落ち着いていて、大人しい選手であり、チームが行なった唾液調査の結果、緊張の度合いが低すぎて、関係者が心配になったほど。

 

8歳の頃には、所属チームのコーチに「他のチームの方が練習の質が高いから、移動したい」と言ってのけたという話も残っている。

 

いかに当時からサッカーへの意識が高かったかがわかる。

 

14歳の頃には、親元を離れ、「KAAヘント」のユースチームからキャリアをスタートさせた。

 

この時から、どう自立するかを学んだ。

 

「自立することは、両親から学んだことだ。僕は、散財することもしなかった。将来何かやりたいことができた時のため、休暇のために貯金していた。自分のために美味しい料理を作った。14歳から、僕は一人で生活してきた」

 

15歳の頃、大人しすぎる性格だという事で里親から拒絶された経験を持つ。

 

本人はこの経験を「飛躍のきっかけだった」と後に語っている。

 

2014年10月に出版した自伝『Keep It Simple』の中で、自身の元交際相手のレイネンさんが同じベルギー代表のティボ・クルトゥワと浮気していたと暴露し、クルトゥワを批判した。

 

これについて元交際相手レイネンさんは、デ・ブライネの方から先に浮気をしていて彼の両親から圧力をかけられていたため暴露する事ができなかったと反論している。

 

レイネンさんによると彼女の親友とデ・ブライネは以前浮気をした経験があったという。

 

同様のことをしているのに、自分だけ批判されるのは納得がいかないということだ。

 

デ・ブライネの両親が、レイネンさんに「息子の浮気を暴露したら、法的処置をとる」と脅しをかけていたため、いままで語ることができなかった、とも本人は明かしている。

 

デ・ブライネがチェルシーに所属していたとき、ある時試合に出場することができなくなった。

 

そこで、当時のジョゼ・モウリーニョ監督に理由を尋ねたことがある。

 

報じられているところによると、「練習をあまりしないし、女性関係にトラウマがあり、感情的に不安定だ。自分を律することができれば、ベンチに座ることなどなくなるだろう」と答えたということだ。

 

そこでデ・ブライネの父親も記者会見を開くなどして試合出場の機会を設けるよう要求した。

 

移籍の可能性も示唆した。

 

その対応に業を煮やしたのかモウリーニョ監督は「デ・ブライネによる妨害行為にはウンザリだ。もし毎日あなたのドアを叩いて、泣き叫び、移籍をしたいと言う選手がいるなら、あなたは決断を下さなければならない。彼の父親も、彼を『泣き虫』のままにしている。彼は混乱した子どもであり、自身の感情をコントロールできていない」と発言。

 

のち、デ・ブライネはVfLヴォルフスブルクに移籍した。

 

2014-15シーズンは、ブンデスリーガ全34試合に出場すると10得点20アシストを記録し、ヴォルフスブルクを2位に押し上げ、年間最優秀選手賞も受賞した。

 

デ・ブライネは2014年から知的障害を抱える人々によるオリンピック、「スペシャルオリンピックス」のアンバサダーとして活動しており、金銭的なサポートも行なっている。

 

評価

 

ジョゼップ・グアルディオラは「ケビン(デ・ブルイネ)は私が今まで見てきた中で最高の選手のうちの一人だね。特に、ゲームメイクの点に関してね。彼はトップクオリティーの選手だし、とても落ち着いている。私は彼と共に仕事することができて嬉しいし、誇りに思っている」と語り、デ・ブライネをバルセロナに所属するアルゼンチン代表FWリオネル・メッシを含む、自身が思う最高の選手のうちの一人だと称賛した。

 

また、クラブ公式の「シティTV」で放送されるドキュメンタリー番組「Made in Belgium 」で、「彼はマスタークラスの選手だ。私の人生でもベストの1人だ。現時点では彼が最高。今、ミッドフィールドのポジションでは彼が世界最高だよ」というコメントを残した。

 

英BBCの老舗番組『マッチ・オブ・ザ・デイ』でアラン・シアラーが「デ・ブライネと同じチームでプレーして、ああいうパスを受けてみたかった」と語り、ギャリー・リネカーがそれに頷き、往年の名ストライカーたちが彼の話で盛り上がっていた。

 

ティム・シャーウッドは「デ・ブルイネはトップ中のトップだ。彼は世界のどこでもプレーできるし、現時点でマンチェスター・シティにおける最も価値のある選手だ。彼はどこにでも現れて、チームにとって大事な仕事をする。彼がフィットした状態を維持できれば、誰も止められない。信じられない選手だよ」と語った。

 

英紙「デイリー・メール」でハリー・レドナップはバルセロナのオランダ代表MFフレンキー・デ・ヨングと並んで現在の地球上で最も優れたMFだと称賛し、特にデ・ブライネは、より優れたゴールスコアラーとし「彼はプレミアリーグのベストで、究極のMFとして見るべきだ」と賛辞を贈った。

 

元イングランド代表FW クリス・サットンは、英『Daily Mail』に寄稿したコラム内で「ケビン・デ・ブライネはプレミアの歴史の中で最高のパサーなんじゃないか? この試合でリヴァプールを子ども扱いしているのを見て、そう考えずにはいられなかったよ。彼はポール・スコールズのようなパスレンジを備えていて、デイビッド・ベッカムのようなクロスに関する知識も持っている、さらにはデニス・ベルカンプばりの落ち着きもあるんだ。ペップ がどのポジションに据えようと、彼はその位置で最高になるのさ。今回のようなパフォーマンスを披露すれば、我々は彼をプレミアで最高の選手と称賛しなければいけないね」と絶賛した。

 

プレースタイル

【プレミア最強MF】ケビン・デ・ブライネ 2020 特徴解説 Kevin De Bruyne
【世界最高のMF】ケヴィン・デ・ブライネ 全ゴール & アシスト集 2019/2020

コンプリート・ミッドフィールダーと呼ばれる最高クラスの選手。

 

最高級のキックの精度を誇り、その足から放たれるパスは高精度。

 

チームの攻撃を司る現代型の司令塔。

 

ジョゼップ・グアルディオラ体制のマンチェスター・Cでは、主に右のインサイドハーフでプレー。

 

右足のキックの破壊力と精度は年々向上しており、右サイドからのクロスで多くのゴールを演出している。

 

ドリブルやスルーパス、シュートも一級品。

 

戦術的インテリジェンスも兼ね備え、相手守備陣のギャップを突いて攻撃のアクセントを付ける。

 

味方のスペースを創出するための知的なポジショニングも見事の一言だ。

 

得点感覚は特筆すべきものがあり、ミドルレンジからのシュートの精度と威力は欧州でもトップクラス。

 

プレイビジョンの広さと空間把握能力にも優れる。

 

高速クロスに象徴されるようにデ・ブライネのプレーの中心にはキックがある。

 

両足から放たれるパスやシュートも脅威そのもの。

 

たった一歩分のスペースも見逃さずに振り抜かれたシュートがゴールに突き刺さるシーンは幾度となく目にしてきた。

 

フィジカル◎・パス◎・シュート◎・スタミナ◎・スプリント◎。

 

正直、これだけ全てを兼ね備えた選手は歴史を振り返っても思い浮かばない。

 

歴代最高MFの呼び声高いジネディーヌ・ジダンをも超越するのではないだろうか。

 

デ・ブライネのストロングポイントを2つに絞ると、1つはクロスボール。

 

もう1つが推進力だ。

 

デ・ブライネはクロスボールの名手だ。

 

右サイドからの低くてスピードのあるクロスは、彼のトレードマークとなっている。

 

強いインパクトから、高速で、しかもピンポイントのクロスを蹴る。

 

マンチェスター・シティの得点源だ。

 

クロスはプレーメーカーというより、ウイングの仕事だった。

 

古くはスタンリー・マシューズ(イングランド)にように、ドリブル突破とピンポイントクロスのセット。

 

これは今も依然として重要で有効な攻め手である。

 

ディエゴ・マラドーナ(アルゼンチン)やクライフもサイドへ回ってすばらしいクロスから得点のお膳立てをしていた。

ただ、デ・ブライネがそうしたクロスの名手と違うのは、ドリブルを使わずキックの質で勝負しているところだ。

 

その点はベッカムと似ている。

 

だが、デ・ブライネは”それ”専門というわけではない。

 

サイドに張ってクロスを供給する役割ではなく、タッチラインからもう1つ内側のエリア、ここではニアゾーンと呼ぶとすると、デ・ブライネはニアゾーンへの進入からのクロスを得意としている。

 

つまり、クロスの質だけでなく、ニアゾーンへの進入がセットになっているのだ。

 

原則はシンプルで、デ・ブライネは相手のサイドバックの背後にポジションをとる。

 

味方のサイドバックやウイングがタッチライン際でパスを受け、相手サイドバックがそこへ寄せに動く瞬間が、デ・ブライネがニアゾーンへ進入する合図になる。

 

それより先に動くとオフサイドになりやすく、タイミングが遅いと相手のセンターバックにカバーされてしまう。

 

デ・ブライネは、ジャストなタイミングをとらえるのがうまい。

 

これについては職人的と言っていい。

 

このニアゾーンへの進入はジョゼップ・グアルディオラ監督がチーム戦術として仕込んでいる。

 

だからデ・ブライネ以外の選手もこの狙いは持っているが、彼ほどうまくやれる選手はいない。

 

つまり、デ・ブライネはこれのスペシャリストであり、ニアゾーンをとってから瞬時に繰り出すクロスの質も他の追随を許さない。

 

相手DFがゴール方向へ動いていればプルバックを狙うが、多くはDFとGKの間を狙っている。

 

これもデ・ブライネのクロスのスピードがあればこそで、普通の選手なら狙わないような狭さでも通してしまう。

 

もう1つの特徴である推進力は、カウンターアタックで発揮される。

 

スペースを一気に進むドリブルは力強く、タッチにミスがない。

 

コース選択のよさもあるが、最適なコースを真っすぐ進む能力がすばらしい。

 

ドリブルしながら真っすぐ進むのは意外と難しい。

 

というより、ボールなしでも真っすぐ走るのは思うほど簡単ではないし、スピードのロスなくやるのはさらに難しい。

 

これに関しては、デ・ブライネは先天的に筋肉の使い方がうまいのかもしれない。

 

ドリブルしながら真っすぐ進もうとすると、つい足の前面の筋肉を使ってしまいがちだからだ。

 

だが前面の筋肉は進むのではなく止まるために働くので、ここを使ってしまうと力をロスしてしまう。

 

進むためには後ろ側の筋肉を使うのが合理的なのだ。

 

デ・ブライネの推進力については、18年ロシアW杯での日本戦における終了間際のベルギーの得点を思い出せば十分だろう。

 

日本のCKをキャッチしたGKからのスローを受けて自陣深くから、一気にハーフウェイラインを越えて決定機をつくっていた。

 

このドリブルからのパスが、非常に正確でタイミングもいい。

 

デ・ブライネの推進力を生かしたカウンターアタックもシティの得点源になっている。

 

デ・ブライネは引いて組み立てるのもうまいし、守備のハードワークもできる。

 

ミドルシュートの精度と威力は高く、それも左右両足を使える。

 

落ちるFKもある。

 

ただ、それについては過去のプレーメーカーにもあった能力で、デ・ブライネが現代的なのはニアゾーン進入からのクロスと推進力の部分だ。

 

得点に直結する武器がはっきりしていて、そこに技術とフィジカルの強さを集約できているところが、過去の名プレーメーカーに見られない特徴である。

 

これまで「コンプリート」という言葉を使用してきたが、そんなデ・ブライネでも唯一の欠点と呼べる部分がある。

 

メンタル面だ。

 

時折、感情的になった時に制御が効かないことが散見された。

 

プレー面での貢献度は圧倒的だがチームをまとめるキャプテンというタイプでもない。

 

マンチェスター・シティを率いる指揮官ペップも苛々を募らせることが幾度となくあったとか。

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