概略
誕生日 | 1985年5月6日(35歳) |
---|---|
国 | ![]() |
出身地 | ノースカロライナ州ウィンストン・セーラム |
出身 | ウェイク・フォレスト大学 |
ドラフト | 2005年 4位 |
身長 | 183cm (6 ft 0 in) |
---|---|
体重 | 79kg (174 lb) |
ウィングスパン | 194cm (6 ft 5 in) |
足のサイズ | 29.0cm |
シューズ | エア・ジョーダン |
ポジションはポイントガード。
右利き。
いつの時代もNBAではNo.1ガードの存在が、シーズンやプレイオフを大きく動かしてきました。
昨今のNBAにおいて、その呼び声が高い選手にクリスポールが加わることに異議を唱える人は少ないでしょう。
持ち前のパスセンス、ドリブル、フィジカル、シュート力、どれをとってもNBAの中でもトップクラスで、ポイントガードに最も必要なリーダーシップ、ゲームメイクも兼ね備えたスーパースターです。
その神がかったプレイに対し、ポイントガードにかけてポイントゴッドと呼ばれることもあります。
これまでに新人王から、スティール王、アシスト王と数々のタイトルを獲得し、2014NBAプレイオフのカンファレンスセミファイナルでは、サンダー相手に3ポイントを8本連続で成功させるなど得点力も兼ね備えたプレイヤーです。
受賞歴 | |
---|---|
|
獲得メダル | ||||||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
|
経歴
2005-2011 2011-2017 2017-2019 2019- |
ニューオーリンズ・ホーネッツ ロサンゼルス・クリッパーズ ヒューストン・ロケッツ オクラホマシティ・サンダー |
---|
代表歴 | |
---|---|
キャップ | ![]() |
2005年のNBAドラフトでニューオーリンズ・ホーネッツから1巡目4位指名を受けて入団する。
ドラフト前はカレッジ界最高のポイントガードの呼び声が高かったが、ドラフトでは同じポイントガードのデロン・ウィリアムスに次ぐ全体4位指名だった。
ルーキーシーズンとなった2005-06シーズン、ポールはスピーディ・クラクストンと共にNBA屈指のスピードを誇るバックコートを形成し、全てのルーキー・オブ・ザ・マンスを独占。
チームは前シーズンの勝ち星から20勝を上乗せし、ポール自身は16.7得点7.8アシスト5.1リバウンド2.2スティールの成績を残して、新人王投票では125票中124票を獲得(残りの1票はデロン・ウィリアムス)という圧倒的支持で新人王を獲得する。
2年目の2006-07シーズンはチームに故障者が多く、ポール自身も17.3得点8.9アシスト4.4リバウンド1.8スティールと、活躍したが18試合を欠場してしまったため、期待されたプレイオフ進出はならなかった。
2007-08シーズンはホーネッツにとっては大躍進のシーズンとなった。
前シーズンは怪我に泣いたが、主力全員が大きな怪我なく過ごし、本来の実力を発揮したホーネッツは快進撃を続け、56勝26敗の成績で地区優勝を遂げた。
特にポールの活躍は目覚しく、彼がこのシーズンに記録した21.1得点11.6アシスト4リバウンド2.7スティールは、1992-93シーズンにティム・ハーダウェイが記録して以来の20得点10アシスト以上となる快挙であった。
11.6アシスト、2.7スティールは共にリーグ1位の成績であり、ポールはアシスト王とスティール王の二冠を達成した。
オールNBA1stチーム、オールディフェンシブ2ndチームにも初選出され、ポールはNBA3年目にして早くもリーグトップPGの地位に上り詰めたことになる。
MVP獲得の有力候補でもあったが、MVP投票では2位で終わった。
オールスターゲームにも初選出され、16得点14アシスト5スティールと敢闘賞的な活躍を見せ、地元ニューオーリンズで開催されたゲームを盛り上げた。
初のプレーオフではチームの経験不足が心配されたが、ポールはそんなプレッシャーとは無縁だった。
プレーオフ期間中はレギュラーシーズンを上回る24.3得点11.3アシストの成績を記録し、ホーネッツは1回戦でダラス・マーベリックスを破り、カンファレンス準決勝でサンアントニオ・スパーズと対決。
前シーズンチャンピオンチーム相手にも堂々と渡り合ったが、最終第7戦でついに経験の差が表れ、ホーネッツは準決勝敗退となった。
2008-09シーズンのポールは、22年前にアルヴィン・ロバートソンが達成した106試合連続スティールを破る108試合連続スティール、開幕15試合連続20得点10アシスト以上達成という2つのNBA新記録樹立という派手な出だしとなったが、絶好調なポールとは対照的にチームはペジャ・ストヤコヴィッチやタイソン・チャンドラーらの不振で前年ほどの勢いは見られず、49勝33敗の成績に終わった。
ポールは22.8得点11.0アシスト5.5リバウンド2.8スティール、FG成功率50.3%の成績で2年連続でアシスト王とスティール王の二冠を達成し、オールディフェンシブチームでは初めて1stチームに選出されている。
プレイオフ1回戦ではデンバー・ナゲッツと対戦したが、ベテランPGのチャンシー・ビラップスに経験の差を見せ付けられ、1勝4敗の完敗を喫した。
2011年12月14日、エリック・ゴードン、アル・ファルーク・アミヌ、クリス・ケイマンとのトレードでロサンゼルス・クリッパーズに移籍した。
ロックアウトが明けた直後にトレードでクリッパーズに加入したポールはそれまで低迷していたクリッパーズをコート外内で率先しながら関係を深め、ブレイク・グリフィンやディアンドレ・ジョーダンらと共にクリッパーズを強豪チームへと仕立て上げた。
2017年6月28日、再び大型トレードでヒューストン・ロケッツに移籍した。
2018年2月3日のクリーブランド・キャバリアーズ戦で22得点、11アシストを記録、試合は120-88で勝利した。
試合中、アンドレ・ミラーのアシスト数(8,624)の抜いて歴代9位のアシスト数となった。
2月23日の120-102で勝利したミネソタ・ティンバーウルブズ戦でアレン・アイバーソンを抜いてキャリア通算スティール数を歴代12位となる1,984とした。2018年3月17日に行われたニューオーリンズ・ペリカンズ戦でNBA史上12人目となるキャリア通算2000スティールを達成した。
2000スティールを達成したことで、ジェイソン・キッド、ゲイリー・ペイトン、ジョン・ストックトン以来となる通算8000アシスト、2000スティールを達成した選手となった。
2019年7月11日、ラッセル・ウェストブルックとのトレードでオクラホマシティ・サンダーに移籍し現在に至る。
エピソード
リーグでもトップクラスのリーダーシップをもつクリス・ポールは、2013年からNBA選手会の会長(任期4年)を務めたのち、2017年の選挙で再選され、さらに4年務めることが決定しました。
NBA選手会長は、報酬や年間試合数といったいわば労働環境をめぐり、NBA選手(労働者側)を代表してNBA(使用者側)と交渉するポジションです。
これに2度も選ばれることからも、彼のリーダーとしての素質が認められていることがわかります。
勝負に対してとても真剣な彼は、審判に対し激しく抗議することも多くあり、その反抗的な態度や発言を理由にテクニカルファウルをコールされてしまうことも多々あります。
2018年11月には、オフェンスファウルをとられたあと審判に対しボールフェイクをして、すぐさまテクニカルファウルをコールされてしまうというシーンがありました。
とても熱い性格で負けず嫌いなポールは、2011〜12シーズンのレイカーズ戦にて、パウ・ガソルに軽いスキンシップとして頭を撫でられたことに対して激昂するという場面もありました。
自分より30cm以上大きな相手にも臆さず立ち向かっていくところに、彼の気の強さがよく表れています。
2018〜19シーズンにも、現地10月20日のロケッツ対レイカーズの試合で、ラジョン・ロンドやブランドン・イングラムらと激しい乱闘を行なっています。
カジュアルな私服姿を写した写真がCP3自身のInstagramに多数投稿されており、スニーカー好きであることがうかがえます。
特にエア・ジョーダン1をよく好んで履いているようで、カッコよく履きこなしています。
また「今日の一足」と題された投稿にて、スニーカー好きなら誰でも知っているOff-White™とコラボしたエア・ジョーダン1を履いた様子をアップしており、そのカラーリングでヒューストン・ロケッツへの移籍を暗に示しています。
クリス・ポールはジョーダンブランドと契約を結んでおり、シグネチャーモデルが発売されてきました。
CP3モデルのロゴは、黒字でCとP、そしてそのCとPに囲まれた白地部分で3を表現しています。
プレースタイル
これまでに4回アシスト王に輝いております。
得点よりアシストを優先する正統派タイプのポイントガードでしょう。
ポールはチームメイトの能力を上手く引き出し、アシストを量産するスタイルです。
ヒューストン・ロケッツ時代のチームメイト、ジェームズ・ハーデンとボールをシェアしていた時はアシスト数こそ減りましたが、それでも8本前後は安定して記録しています。
正統派PGと評されるクリス・ポールは、強烈なリーダーシップでチームをまとめ、流れが悪いときはゲームメイクを行い、オフェンスでチームの足が止まっているときには自ら点を取りにいきます。
試合中、速攻が連続して必要以上に展開が速くなると、ボールを止めてハーフコートオフェンスを展開し、不要なターンオーバーや失点が増えるのを防いでいます。
チームを率いるリーダーとしての素質は突出しており、NBAレジェンドで現解説者のチャールズ・バークレーも、「彼はリーグで最もリーダーシップがある男だ」と評するほど。
抜群のパスセンスでチームメイトにパスを供給する彼は、予想のつかないクリエイティブなパスや針の穴を通すような精度のパスを通し、相手チームのディフェンスを翻弄します。
クリッパーズではデアンドレ・ジョーダン、ロケッツではクリント・カペラといったセンターとのピックアンドロールから、ディフェンスの手の届かないところへアリウープパスを送るのも、彼の得意技のひとつです。
また、ボールハンドリングが上手く、ドリブルで相手ディフェンスを崩しながらフリーの味方を見つけ出します。
ロサンゼルス・クリッパーズにいたときは、ブレイク・グリフィンとデアンドレ・ジョーダンへのアリウープパスが印象的でした。
得点能力もあるので、パスをするのかシュートを打つのかディフェンダーは迷うはずです。
シューティングも上手く、スリーポイントは37%前後、フリースローは86%前後と高確率で決めることができます。
クリス・ポール最大の武器は、多彩なドリブルでスペースを作り出し、ミドルレンジから沈めるプルアップジャンパー。
その高いシュート力を活かすために、小柄なガードながらポストアップを行う場面も多くあります。
ルーキーのときはアウトサイドシュートに苦しんでいましたが、見事に克服したと思います。
また、ポールはディフェンスにも定評があり、スティール王に6回、オールディフェンシブチームには何度も選出されています。
攻守とも素晴らしいスタッツですが、怪我が多いのが気掛かりです。
類稀なるパスセンスと高い得点能力をもち、相手チームの守る的を絞らせないクリス・ポール。
そのプレーを支えるのは、卓越したドリブル技術です。
切れ味鋭いクロスオーバーで相手ディフェンスを翻弄し、ときには相手ディフェンスの足首をくじくこと(アンクルブレイク)もあります。
その犠牲者はプレイの連続によってミスマッチになったビッグマンだけでなく、デイミアン・リラードのようなガードの選手にも及んでいます。
またヨーヨードリブルと形容される特殊なドリブルの使い手でもあり、他にもレッグスルーなどドリブルの技術は相当高いものがある。