概略
国籍 | ![]() |
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生年月日 | 1994年8月10日(26歳) | ||
出身地 | リスボン | ||
身長 | 173cm | ||
体重 | 64kg |
ポジションはフォワード(右ウイング)、ミッドフィールダー(オフェンシブハーフ、センターハーフ)。
利き足は左。
「小さな魔術師」の異名をとる。
マンチェスター・シティに所属するポルトガル代表。
獲得タイトル
クラブ
ベンフィカ
- Primeira Liga: 2013–14
- Taça de Portugal: 2013–14
- Taça da Liga: 2013–14
モナコ
- Ligue 1: 2016–17
マンチェスター・シティ
- Premier League: 2017–18, 2018–19
- FA Cup: 2018–19
- EFL Cup: 2017–18, 2018–19, 2019–20
- FA Community Shield: 2018, 2019
代表
ポルトガル代表 U21
- UEFA European Under-21 Championship runner-up: 2015
ポルトガル代表
- UEFA Nations League: 2019
- FIFA Confederations Cup third place: 2017
個人
- Segunda Liga Breakthrough Player of the Year: 2013–14
- SJPF Segunda Liga Player of the Month: October 2013, December 2013 & January 2014
- UEFA European Under-19 Championship Team of the Tournament: 2013
- UEFA European Under-21 Championship Team of the Tournament: 2015
- UNFP Ligue 1 Player of the Month: January 2017
- UNFP Ligue 1 Team of the Year: 2016–17
- PFA Team of the Year: 2018–19 Premier League
- Manchester City Player of the Year: 2018–19
- Alan Hardaker Trophy: 2019
- UEFA Nations League Finals Player of the Tournament: 2019
- UEFA Nations League Finals Team of the Tournament: 2019
- FIFA FIFPro World11 nominee: 2019 (6th midfielder)
- IFFHS Men’s World Team: 2019
経歴
クラブ
2002年に地元・リスボンを本拠地とするベンフィカの下部組織に入団。
2013年にBチームに昇格し、38試合7得点を記録。
2013年10月19日に行われたタッサ・デ・ポルトガルのシンファンイス戦でトップチームデビューを果たしたが、ポジションを掴むことはできなかった。
2014年に同郷のレオナルド・ジャルディムが率いるリーグ・アンのASモナコへレンタル移籍。
ハメス・ロドリゲスやラダメル・ファルカオらを失ったチームの中心選手として期待以上の結果を残し、2015年1月には完全移籍と2019年までの契約を勝ち取った。
最終的に2014-15シーズンにはUEFAチャンピオンズリーグでCLデビュー戦を含む7試合出場し、モナコのベスト8進出に貢献した。
2016-17シーズンには2016年10月18日に行われたUEFAチャンピオンズリーググループリーグ・CSKAモスクワ戦で同点ゴールを決めるなどの活躍を見せ、モナコのベスト4入りに貢献。
2017年1月17日のオリンピック・マルセイユ戦では2ゴールを決め、最終的に8得点を記録し、モナコのリーグ・アン制覇に貢献した。
2017年5月26日、マンチェスター・シティFCに完全移籍することが発表された。
8月12日、ブライトン戦でセルヒオ・アグエロに代わって途中出場し、プレミアリーグ初出場を果たした。
10月14日、ストーク・シティFC戦で移籍後初ゴールを挙げた。
移籍初年度にプレミアリーグ制覇を経験した。
2019年3月13日、クラブとの契約を2025年まで延長したことを発表した。
2018-19シーズンは、マンチェスターダービーでゴールを決めるなど、公式戦51試合に出場し13得点を記録する活躍を見せ、PFAベストイレブンに選出された。
さらに、クラブのシーズン最優秀選手に選出された。
2018-19シーズン、ラヒーム・スターリングを左ウイングに、シウバを右ウイングに置く形が固定され、序盤からポジションを確保する。
9月21日のワトフォード戦でハットトリックを決め、8-0での勝利に貢献した。
代表
2013年からポルトガルU-21代表に招集されており、2015年に行われたU-21欧州選手権2015では準決勝のドイツ戦で先制点を記録し、5-0の大勝に貢献。
決勝のスウェーデン戦ではPK戦の末に敗れたが、大会を通して活躍し、大会ベストイレブンにも選出された。
世代別代表での活躍が評価され、2015年3月に行われたカーボベルデ戦でA代表デビューを果たした。
2016年9月1日のジブラルタルとの親善試合で代表初得点を挙げた。
UEFAネーションズリーグ2018-19では準決勝のスイス戦でクリスティアーノ・ロナウドの決勝点を、決勝のオランダ戦でゴンサロ・ゲデスの決勝点をそれぞれアシストするなどポルトガルの優勝に貢献し、大会最優秀選手に選ばれた。
エピソード
2019年9月に同僚のバンジャマン・メンディとチョコレート菓子ブランドのキャラクターを合わせた写真を投稿したが、これが人種差別であると物議を醸した。
「今、彼を先発から外すなんてあり得ない。今は彼とあとの10人で成り立っているからね」
あの名将ペップ・グアルディオラにここまで言わしめたのは、「欧州で最も過小評価されている男」ことポルトガル代表 MFベルナルド・シルバだ。
シルバは、自ら“風船ガム”にたとえる足に吸いつくようなボールタッチと、今季プレミアリーグ最長走行距離13.7kmを記録した豊富な運動量を兼備する173cmの小さなレフティ。
今でこそマンチェスター・シティでペップから絶大な信頼を勝ち獲っているが、 ユース時代はそのサイズが大きな足かせになっていた。
「実際のところ、僕の道のりはとても険しかった。ずっと小さかったから、10代に入ると一部の指導者たちからそのことを問題視されるようになったんだ。16歳の時、僕はキャリアの中で危機的なステージを迎えた。ユースチームでまったくプレーできなかったんだ。僕にとってそれは拷問だったよ」
『The Players’ Tribune』で本人が綴ったカミングアウトによれば、元ポルトガル代表MFマヌエル・ルイ・コスタに憧れてベンフィカのアカデミーに7歳で入団したものの、10代後半になって小さなサイズを理由に出場機会すら得られない日々が続いたという。
そんなシルバに救いの手を差し伸べたのは、当時ベンフィカユースでコーチを務めていた元ポルトガル代表FWフェルナンド・シャラーナだった。
1984年の欧州選手権で母国を準決勝に導いた163cmの“小さな天才”は、ある日シルバを呼び出してこんな言葉をかけた。
「よく聞くんだ。監督にフットボールを見る目がないだけで、君はここで1番の選手だ。私が保証しよう。いつか君がチームに欠かせない存在になれる日がやってくるよ」
「彼の言葉が僕の背中を押してくれたんだ。とりわけ、ほとんどフットボールをプレーできなかった時期だったからね。彼は僕の恩人だよ。ベンフィカとポルトガルで史上最高と謳われるレジェンドの1人がああやって僕の言葉に耳を傾けてサポートしてくれたら、それはもう大きな助けになるに決まっている。彼には深く感謝しているよ」と、シルバは『i NEWS』が実施したインタビューで回想している。
恩師との出会いをきっかけに、失意の底からベンフィカのBチームまで登り詰め、シルバはアイドルであるルイ・コスタと比較されるほどの有望株に成長した。
トップチームでは公式戦2試合のみの出場に終わったが、出場機会を求めて移籍したモナコでフランス代表FWキリアン・ムバッペらとともに大ブレイク。
2017年夏に4300万ポンドで加入したシティでも、かつてシャラーナが予言したように「欠かせない存在」になりつつある。
その証拠に、今季記者会見の場でペップは幾度となくベルナルド・シルバを絶賛している。
中でも最大級の賛辞が贈られたのは、年明けにリバプールと対戦した時のパフォーマンスだ。
「ベルナルド・シルバがすべてをやってくれた。彼は1番小さな選手だけど、フットボールをプレーするのに高い身長や優れたフィジカルなんて必要がないことを示したんだ。凄まじいよ。あれだけのパフォーマンスを見るのは久しぶりだね。クリーンで、クレバーだった。ファン・ダイクを相手にしながらデュエルで余裕を奪ったんだ」
“小さな天才”から小さな背中を押された少年は、今や193cmもある世界トップクラスのDFフィルジル・ファン・ダイクと互角以上に渡り合うまでに成長。
シティ公式のインタビューではむしろそのサイズが自身の成長を促していることを明かし、小さな体に苦しむサッカー少年たちにアドバイスを送っている。
「フィジカルで上回ることができれば、それは後押しになる。でも、フットボールをプレーする中で僕はずっと1番小さな選手なんだ。それなら他のことで補っていけばいい。速さや強さで上回ることができれば、それが力になってくれるからね」
「速く頭を回転させて他の手段でボールを奪おうと挑戦すれば、そこから学ぶことができる。そうやって歩んできたのが僕のフットボール人生なんだ」
プレースタイル
ベルナルド・シウバのプレースタイルですが、ポジションはフォワード。
メインで入るのは右ウイングです。
利き足は左のレフティ。
利き足とは逆の右サイドに入ることが多いですが、利き足サイドの左ウイングや攻撃的ミッドフィルダーに入ることもできます。
ベルナルド・シウバの身長は173センチです。
小柄で体格的な強みはあまりないですが、ポルトガル人らしくテクニックに良さがあるプレーヤーです。
特にドリブルの技術に優れていて、ボールキープ能力が際立っています。
右サイドでボールを受けると中央へのカットイン、左サイドだと縦への突破をよく見せます。
そうしてドリブルで勝負するのも良いですが、キープ力を生かしてタメを作れるのが彼の良いところです。
相手を数人引き付けて、空いた味方にパスをさばけます。
ボールロストも滅多にしません。
また、狭いスペースでボールを受けてターンするのも得意です。
ボールテクニックがないと、なかなかできない芸当です。
相手のライン間でボールを受けた後に前を向ければ、アシストなどの決定的な仕事ができます。
ベルナルド・シウバはその技巧を、味方を上手く使うのに役立てている選手です。
元々は右ウィングが主戦場のアタッカーでしたが、18-19シーズンからデ・ブライネの負傷やマフレズの獲得により、IH(インサイドハーフ)でプレーする機会が増えました。
IHで才能が開花し、今ではダビド・シルバの後継者として期待されています。
ベルナルド・シウバは、インサイドハーフで活躍するようになってから、ピッチを縦横無尽にかけ走ります。
2019年1月3日に行われたリバプール戦では、走行距離13.7kmを記録しています。
また、2018年10月に行われたスパーズ戦では13.65kmを記録。
だいたいですが走る選手の1試合平均が11〜12kmと言われています。
ベルナルドは平均を上回れる運動量を生かし、攻守に貢献するプレイヤーです。
ベルナルド・シウバは、優れたパス精度を持った選手です。
その能力が買われ、デ・ブライネが負傷した18-19シーズンの前半戦は、インサイドハーフでプレーをしゲームメイクやチャンスメイクを行なっていました。
ポルトガル代表として望んだUEFAネーションズリーグ18-19のオランダ戦決勝では、決勝点となるアシストを記録。
18-19シーズンのプレミアリーグでは、7アシスト。
パスでチャンスを演出できるのがベルナルド・シウバです。
ベルナルド・シウバは視野も広く、連動した味方の動きに合わせてビシッとパスを通すことができるんです。
ベルナルド・シウバは広い視野を有しており、周囲の状況をしっかり把握しています。
なおかつキックの精度も高いものがあります。
彼は視野の広さとキック精度ををパスセンスにも繋げています。
ベルナルド・シウバは味方のお膳立ても期待できる選手で、2016-17はリーグ1で11回のアシストを記録しています。
縦方向のスルーパスはもちろんサイドからのクロス、対角の味方への浮き球などアシストのパターンも多様です。
フリーでボールを持っていると怖いアタッカーで、これはキックの精度が良いからこそできる芸当です。
ウイングでもインサイドハーフでも活躍が見込めます。
前線のプレイヤーでしたから、ドリブルスキルも非常に高いです。
NEXTメッシと言われている逸材であるため、細かなボールタッチでヌルヌルと相手を抜き去ることができます。
インサイドハーフでプレーする際はドリブル突破を試みる機会は少ないですが、右ウイングでは果敢にドリブル突破を試みます。
もっとも得意としているのは、右サイドから中に切れ込むカットインです。
これは、モナコ時代にも見られていたプレーです。
自分でボールを持ちつつパスをさばき、チャンスを演出できるベルナウド・シウバ。
ボールを持っている時に輝くタイプと言えるでしょう。
ただ、スペースでボールを受けようとする動きも付けていく選手で、オフザボールの動きも積極的です。
味方に使われることもできるんです。
これは大きい。
足下でボールを受けて自分で勝負したい選手はたくさんいますが、それを抑えてスペースでもボールを受けようとする動きをすれば守備側は両方の動きを警戒する必要があります。
相手のディフェンスライン、特にセンターバックとサイドバックの間のハーフスペースに飛び出してボールを受ければ決定的なチャンスが生まれます。
ベルナルド・シウバは得点数こそ極端に多くありませんが、シュートも上手くゴール前でも冷静なフィニッシュワークを披露してくれます。
ベルナルド・シルバもカットインからのシュートが上手いが、むしろ武器は切り返した直後に左足から繰り出すクロスボールである。
ピンポイントで合わせられる精度があり、切り返した瞬間にはもう照準を合わせている。
ディフェンスラインを抜けだす選手に供給する的確なスルーパスや右サイドからのアーリークロス、右サイドの深い位置まで切り込んだ後の速いクロス。
様々なエリアであらゆる種類のパスを前線のプレイヤーに供給し決定機を演出します。