概略
誕生日 | 1990年7月15日(30歳) |
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国 | ![]() |
出身地 | ![]() |
出身 | ウィーバー州立大学 (![]() |
ドラフト | 2012年 6位 |
背番号 | 0 |
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身長 | 191cm (6 ft 3 in) |
体重 | 88kg (194 lb) |
ウィングスパン | 202cm (6 ft 8 in) |
シューズ | アディダス |
ポジションはポイントガード。
右利き。
ポートランド・トレイルブレイザーズ一筋を貫くブレイザーズのエース。
ラッパーとしての評価も高いマルチな才能を誇るプレイヤー。
そのオフェンス力は現役屈指。
受賞歴 | |
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経歴
クラブ経歴 | |
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2012- | ポートランド・トレイルブレイザーズ |
ユタ州オグデンにあるウィーバー州立大学から2012年のNBAドラフトでポートランド・トレイルブレイザーズから全体6位で指名されてNBA入り。
2012年10月31日、NBAデビュー戦でロサンゼルス・レイカーズに対し23得点11アシストを記録した。
2013年5月2日、NBA史上4番目となる満票で新人王を獲得した。
2013-14シーズン、チームメイトのラマーカス・オルドリッジとともにNBAオールスターゲームのロスターに選ばれた。
オールスター16回出場のスーパースターコービー・ブライアントは自身が怪我で出場できないながらも多くの得票を集めたため、メディアを通じてリラードを推薦した。
加えてリラードはライジングスターズ・チャレンジ、オールスターゲーム本戦、ダンクコンテスト、3ポイントコンテスト、スキルズチャレンジに出場し、主要イベントではシューティングスターズ(現役NBA選手、現役WNBA選手、元NBA選手の3人一組で競うシューティングイベント)以外全てに出場する初の選手となった。
2014-15シーズン、NBAオールスターゲームのロスターに選出。
2015年3月11日のヒューストン・ロケッツ戦では、3ポイントシュート1本を決め、新人から3年連続で3ポイントシュート150本成功というNBA初記録を樹立した。
2015-16シーズン、昨季先発5人のうちリラードを除く4人が移籍するという事態になったが、リラード、C・J・マッカラム、アレン・クラブといった若手が中心となってチームを率い、前評判を大きく覆す活躍をみせウェスタンカンファレンス第5シードを獲得した。
2月19日のゴールデンステート・ウォリアーズ戦は、自己最高の51得点を記録した。
2016-17シーズン、2017年4月8日のユタ・ジャズ戦で、リラードは自己最高を更に更新する59得点を記録し、トレイルブレイザーズの1試合歴代最多得点を樹立した。
2017-18シーズン、2018年2月18日に行われるNBAオールスターゲームに出場することが発表された。
2018年2月2日に行われたトロント・ラプターズ戦で32得点を記録、これによりチーム史上最速で通算10000得点に到達した選手となった。
試合はラプターズに130-105で敗れた。
また、デビューから最初の6シーズンで通算10000得点、2500アシストを記録した史上8人目の選手となった。
他の7人はマイケル・ジョーダン、レブロン・ジェームズ、ラリー・バード、ネイト・アーチボルト、ピート・マラビッチ、デイブ・ビン、オスカー・ロバートソン。
2月9日に行われたサクラメント・キングス戦でシーズン・ハイとなる50得点記録、試合はブレイザーズが118-100で勝利した。
これでリラードが50得点以上を記録した試合は通算4回となった。
2月14日に行われたゴールデンステート・ウォリアーズ戦で44得点、8アシストを記録、ウォリアーズに123-117で勝利した。
2月24日に行われたフェニックス・サンズ戦で40得点、10リバウンド、5アシストを記録した。
リラードは第4クォーターだけで19得点を記録、試合は第4クォーター残り7分半時点で15得点あったビハインドを逆転したブレイザーズが106-104で勝利した。
3月1日に行われたミネソタ・ティンバーウルブズ戦で35得点を記録、試合はブレイザーズが108-99で勝利した。
3月5日に行われたロサンゼルス・レイカーズ戦で39得点を記録した。
リラードは最終第4クォーターだけで39得点の内19得点を記録する活躍を見せ試合はブレイザーズが108-103で勝利した。
3月12日に行われたマイアミ・ヒート戦で32得点、10アシストを記録、試合はブレイザーズが115-99で勝利しチームの連勝を10に伸ばした。
3月20日に行われたヒューストン・ロケッツ戦で自身の連続3Pシュート成功記録がフランチャイズ記録となる52試合で途切れた。
3月27日に行われたニューオーリンズ・ペリカンズ戦で第4クォーターの20得点を含む41得点を記録、試合はブレイザーズ107-103で勝利した。
プレーオフでは1回戦のニューオーリンズ・ペリカンズ相手に1勝も出来ずに敗退、リラード自身も4戦中20得点超えが1試合のみと苦しいシリーズとなった。
2018-19シーズン、この年もエースとしてチームを牽引。
プレーオフでも抜群の勝負強さを見せチームをカンファレンス決勝まで導いたが、3連覇を狙うゴールデンステート・ウォリアーズにスイープされた。
オフにブレイザーズと2021-22シーズンからの4年1億9600万ドルのスーパーマックス契約を結んだ。
エピソード
ラッパー活動
「Dame D.O.L.L.A(デイムドラ)」という名前でラッパーとしても活動しており、2016年にCDデビューしている。
また選出されながらもケガにより出場を辞退したオールスターゲーム2020の前夜祭で見事なラップを披露した。
今までシャック、ワールドピース、コービー、アイバーソン、クリス・ウェバーなどがCDをリリースして来ており、あまり珍しい話ではないNBA選手のラッパーデビュー。
バスケットボールとヒップホップはアメリカ文化としても切っても切れない関係にありますから、彼らNBAプレイヤーがラップをするのも不思議ではありません。
しかし彼らの本業はあくまでもバスケットボール、そのクオリティは一流のヒップホップアーティストに比べると若干の物足りなさを感じるのはごく自然な事ではあるのですが、、、
デイミアン・リラード、リーグを代表するPGである彼がリリースしたアルバムはあまりにも本格的すぎる。
その道のプロを喰ってしまうレベルと話題になっています。
こちらは彼がyoutube公式チャンネルで公開した楽曲ですが、
もはやその道のプロにしか聴こえません。
彼のアーティスト名義は、Dame D.O.L.L.A、デイムドラ。
DOLLAは Different On Levels Lord Allowsの頭文字を取っています。
恐らく彼がクリスチャンである所から来ているのでしょう。
意味は直訳すると「神が与えたレベルで異なる」でしょうか。
それが何を意味しているのか定かではないですが。
そんなデイムドラが今回リリースしたアルバム、The Letter O、「Oという文字」、このOはリラードにゆかりのある三つの地、生まれ故郷のOakland、大学のあるOgden、そして現在ブレイザーズの本拠地があるOregonを象徴しています。
このOはそのまま0として彼の背番号にもなっていますね。
アルバムには全12曲収録されており、一曲目はブレイザーズの永久欠番であるビルウォルトン(現LALのコーチであるルークウォルトンの父)の名を採用した楽曲から始まり、彼のボーラーとしてのライフスタイルが色濃く表われたリリックを含んだ曲が続きます。
以下、彼の公式SoundCloudからトラックリストです、プレビューも聴く事が出来ます。
何気にフィーチャリングとして、リル・ウェイン、ジュヴィナイル、ラファエル・サディーク、ジェイミー・フォックス、マーシャ・アンブロージアスなど実力者が勢ぞろい。
メロウなビートで聴きやすくかなりクオリティの高い傑作となっているわけですが、リラードはこのアルバムのリリース報告を自身のインスタグラムで行いました。
そしてこれを聴いた現ブルズのドウェイン・ウェイドは、自身のインスタグラムで「彼はオンコートでもオフコートでもヤバい奴だ。」と大絶賛。
またファンの反応も、
「ラップで食っていこうとしていない人が、本物のラッパーより上手い、切ないね。」
「一体誰が年間ベストアルバムがNBAプレイヤーから飛び出すって予想できたんだ?」
「全く汚い言葉を使ってないのは彼らしい。」
「NBAのTOP5のガードで、めちゃくちゃラップが上手い、才能ありすぎだろ。」
「素晴らしい作品だ、クリーンなトラックだし聴きやすい、本当に素晴らしい。」
と完全に一流アーティストとして認知されており、皆そのあまりのクオリティの高さに驚きを隠せないようでした。
これだけ聞くといきなりラッパーとして大成したイメージがありますが、彼は以前からSoundCloudを通して楽曲を公開しており、更に昨年スウェイ・キャロウェイがホストをしているモーニングショーのSway in the morningではフリースタイルを披露し、NBAのベストラッパーと称されていました。
リラードは決して裕福とは言えない家庭で生まれ育ち、幼い頃は木の枝に向かってシュートを打っていたそうです。
そしてある日その枝が切られてしまい怒っていた所、祖父が牛乳瓶の箱があるからこれで練習すれば良いと提案し共にその箱の底に穴を開け、それを電柱に結びプレーを続けたのです。
周囲はドラッグの世界に引きずり込まれるような環境で、自分を律しバスケに打ち込んでいったものの、高校時代は満足なプレイタイムをもらえず、更に私立で裕福な生徒が集まる環境にも馴染めず二度の転校を経験。
そしてウィーバー州立大というほぼ無名の大学に拾われる中で実力を発揮、ついに夢であったNBAデビューを果たしトッププレイヤーに上り詰めたという苦労の跡が伺える過去がありました。
「自分は苦労したバックグラウンドがあるから、困難があっても乗り越えられるんだ。」
そう語る彼だからこそ音楽を通しても世に伝えたい事がある。
自分がお世話になった土地に恩返しがしたい、そうした思いがありリラードはこのオフを利用して本格的に音楽活動に力を入れ、今回のアルバムThe Letter O(購入はiTunesから)のリリースに至ったというわけであります。
本業はあくまでもバスケットボールなので無理強いは出来ませんが、これだけの突出したラップスキルがあるとなると音楽活動の方もかなり期待してしまいますね。
劇的なブザービーター
2013-14シーズンプレイオフ1回戦でチームはヒューストン・ロケッツと対戦。
3-2とシリーズ王手をかけてホームで迎えた第6戦は、負ければロケッツのホームで第7戦を戦わなければならず、また4月28日に逝去したジャック・ラムジー(1977年にブレイザーズを優勝に導いた名将)への弔いの意味もこめてチームは何としてもホームでプレイオフ1回戦突破を決めたいと考えていた。
4Qはシーソーゲームの展開となり残り10秒を切ったところでリバウンド絡みでこぼれたボールをロケッツのチャンドラー・パーソンズに得点され、残り0.9秒で98-96の2点リードを許す絶体絶命の展開となった。
その後タイムアウトを経て残り0.9秒でニコラス・バトゥムからパスを受けたリラードは身体が流れながらも3ポイントシュートを放ち、奇しくも先ほど得点したチャンドラー・パーソンズのブロックの手を越えて成功(ブザービーター)。
99-98でチームは勝利し、14年ぶりにプレイオフ1回戦を突破した。
この劇的なブザービーターはかつてのチームエースでオールスタープレイヤーのブランドン・ロイが2008年に対ロケッツ戦で決めたブザービーターと、パスを出した場所とショットを放った場所が近かったことも、ファンにとって感慨深いものであった。
試合後、リラードはMCからマイクを受け取ると「Rip City!!」(ブレイザーズの愛称)と叫び、インタビューでは「間違いなく俺の人生で最も大きなショット━━これまでのところはね」とコメントした。
プレイオフでシリーズを決めるブザービーターを成功させたのは伝説の名PGジョン・ストックトン(ユタ・ジャズ)が1997年にロケッツ戦で決めて以来である。
その後2018-19シーズンのプレーオフ1回戦でオクラホマシティ・サンダーと対戦。3勝1敗でシリーズ突破に王手をかけてホームで迎えた第5戦、互いに譲らず115-115の同点の残り15秒でブレイザーズボールとなり、リラードはボールを保持し続け、残り2秒となったところでハーフコートに近い位置からポール・ジョージのブロックを越えて3ポイントシュートを放ち、再びブザービーターを成功させる。
これが自身2度目のシリーズ突破を決めるブザービーターとなった。
信条
リラードの精神として、自身のシグネチャーモデルシューズに[[アディダス]]ブーストクッションを使用しないことを貫いている。
理由としてはシューズの定価が高くなり、お小遣いの少ない子供達が買えなくなるからである。
またリラードは現役のプレイヤーとしては珍しく移籍を嫌う。
これはブレイザーズファンが悲しむからと同時に自分の代わりにブレイザーズに来たプレイヤーの前チームのファンが悲しむからである。
またリラードは群れないそうです。
これは、KDがかつてオクラホマシティ・サンダーからゴールデンステイト・ウォリアーズに移籍した際に、リラードがKDの質問をされたときのコメントです。
ポートランド・トレイルブレーザーズのファンは、リラードに歓喜したことでしょう。
リラードの強気な発言は、努力から生まれた自信でブレなくて聞いていて気持ち良いです。
プレースタイル
オフェンスに関してはオールラウンドな能力の持ち主で、ドライブインから3ポイントシュートまで多彩な方法で得点ができるSG寄りのPG。
相手ディフェンスが抜かれまいと下がれば躊躇なくショットを打ち、ショットを警戒して前に出てくるとドライブでディフェンスをかき乱す。
フリースローも得意としており、成功率は通算で80%を超えている。最大の特徴は驚異的なクラッチ力(試合終盤の勝負を決定づけるような局面での活躍する能力)で、統計上、現在NBA屈指の勝負強い選手とされている。
クラッチシューターで重要な場面に強く、「リラードタイム」と呼ばれています。
決めた後は腕時計(リラードタイム)を指す仕草をよくしていますね。
リラードは得点能力に優れているプレイヤーで、シューティングガード寄りのポイントガードでしょう。
鋭いドライブインからディープスリーも打てて、どのエリアからでも得点することができます。
とくにディープスリーはハーフコートに近い位置から打つことができます。
ディフェンスは距離をとればリラードは打ってくるし、距離を縮めればドライブインを仕掛けてきます。
攻撃パターンがたくさんあり、多くのことをこなすことができるプレイヤーです。
状況応じてパスも出せるので、ポイントガードとしても優れています。
また、ボールを保持することでリズムに乗るプレイヤーですが、オフボールの時にフリーになり、キャッチ&シュートを打つことができるシューターとしての素質も高いです。
リズムに乗れば50得点近く記録することができます。
さて、リラードといえばやはりクラッチ力が高い印象ですよね。
2014年プレーオフのヒューストン・ロケッツ戦と、2019年プレーオフのオクラホマシティ・サンダー戦ではどちらもシリーズを決定づけるブザービターを決めています。
どちらもNBAの歴史に残るビッグショットでした。
ただ破壊力抜群のオフェンス力を誇る一方、ディフェンスにはやや難があると指摘されている。