概略
国籍 | ![]() ![]() |
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生年月日 | 1993年5月13日(27歳) | ||
出身地 | アントウェルペン | ||
身長 | 190cm | ||
体重 | 104kg |
ポジションはフォワード(センターフォワード)。
利き足は左。
イタリアのインテル・ミラノでプレーするベルギー代表のストライカー。
圧倒的なフィジカルと爆発的なスピードを武器に得点を量産する怪物。
2018年ロシア・ワールドカップでベルギーを3位に引き上げた立役者の一人。
ベルギー歴代最多得点記録保持者。
獲得タイトル
クラブ
アンデルレヒト
- ベルギープロリーグ:2009–10
チェルシー
- FAカップ:2011–12
インテルミラノ
- UEFAヨーロッパリーグ:2019–20(準優勝)
代表
ベルギー
- FIFAワールドカップ:2018(3位)
個人
- Belgian Sportsman Promising Talent of the Year:2009
- ベルギー・ブロンズシューズ:2009
- ベルギープロリーグ得点王:2009–10
- ベルギー・シルバーシューズ:2010
- エボニーシュー:2011
- UEFAヨーロッパリーグ得点王:2014–15
- エバートン年間最優秀若手選手:2015–16
- エバートン・ゴール・オブ・ザ・シーズン:2015–16
- 今月のプレミアリーグプレーヤー:2017年3月
- PFA年間最優秀チーム:2016–17プレミアリーグ
- エバートン年間最優秀選手:2016–17
- エバートン・プレーヤーズ・オブ・ザ・シーズン:2016–17
- 月間PFAファン・プレーヤー:2017年8月/ 9月
- イタリアサッカー殿堂(ダヴィデアストーリフェアプレイアワード):2019
- Premio internazionaleジャチント・ファケッティ:2020
- UEFAヨーロッパリーグ・チーム・オブ・ザ・シーズン:2019–20
- UEFAヨーロッパリーグ年間最優秀選手:2019–20
- ベルギーの全国記録得点王:2017
- 年間ベルギー全国記録得点王:2018(14ゴール)
- FIFA FIFPro World11第3チーム:2018
- FIFA FIFPro World11第4チーム:2017
- FIFAワールドカップ・ブロンズブーツ:2018
経歴
代表歴 | |||
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2008 | ![]() |
4 | (1) |
2011 | ![]() |
1 | (0) |
2009 | ![]() |
5 | (1) |
2010- | ![]() |
83 | (50) |
クラブ
5歳のころ、地元ベルギーのチームであるルペル・ボームFCでサッカーを始めた。
そこで4年を過ごした後、リールセSKのスカウトに才能を見出され、2004年から2006年の間同クラブでプレーし、68試合で121ゴールを決める活躍をした。
2006年、リールセSKがベルギー2部リーグに降格するのと同時期に、RSCアンデルレヒトに移籍した。
2009年にトップチームに昇格し、5月24日にジュピラーリーグのプレーオフでスタンダール・リエージュ戦に途中出場しデビューした。
2009年12月17日、ヨーロッパリーグのアヤックス戦で2ゴールを挙げる活躍をした。
UEFA主催の大会では、ニイ・ランプティ、ニクラス・ベルクロートに次ぐ史上3番目に若い16歳218日でゴールを記録した。
このシーズン25試合で15ゴールを挙げ、ジュピラーリーグ2009-10の得点王になった。
また16歳10か月での得点王はジュピラーリーグ史上最年少である。
2011年8月18日、念願だったチェルシーFCへの移籍が5年契約で決定した。
背番号は18番。
8月27日のノリッジ・シティFC戦にフェルナンド・トーレスとの交代で途中出場し、プレミアリーグデビューを果たした。
移籍当初はカップ戦で起用されることが多かったものの、2012年5月13日にプレミアリーグのブラックバーン・ローバーズ戦で初先発。
この試合で、ジョン・テリーのゴールをアシストし、試合のMVPに輝いた。
しかし、その後はこれといった活躍はなく、出場機会には恵まれなかった。
その後、ルカクは当時のチェルシー指揮官であるアンドレ・ビラス・ボアスとの不仲を暴露し、絶対に許すことはないとビラス・ボアスに対する怒りを語っている。
当初、フラムFCがローン移籍での獲得を画策していたが、2012年8月10日、ウェスト・ブロムウィッチ・アルビオンFCにレンタル移籍。
8月18日のリヴァプールFCとの開幕戦でリーグ戦初ゴールを記録した。
11月24日、70分にシェーン・ロングと交代すると、ペナルティーキックでのゴールとマーク・アントニーへのアシストで二得点に絡み、サウサンプトンFCの本拠地スタジアム・オブ・ライトで4-2の勝利をおさめた。
この勝利は、1980年以来のリーグ1位の位置でのウェストブロム初めての4連勝であると判明した。
2月11日、リヴァプール戦で途中交代し、彼の10番目のプレミアリーグゴールを得点した。
このシーズンは飛躍を遂げ、プレミアリーグ35試合に出場し、17ゴールを挙げた。
最終節のマンチェスター・ユナイテッド戦ではハットトリックを決め、チームを5-5のドローに導いた。
この試合が、アレックス・ファーガソンの1500番目の試合であり、また、ファーガソンの監督歴の中で最も多い得点での引き分けとなった。
このシーズン、プレミアリーグで17ゴールという記録でゴールランキングの6番目となった。
また、チェルシーから放出されたにも関わらず、2012-13シーズンのチェルシーのどの選手よりもゴール数が多かった。
その後、レンタルバックでチェルシーに戻り、UEFAスーパーカップでチェルシーFCの一員としてバイエルン・ミュンヘンと戦った。
また、23歳以下を対象としたPFA年間最優秀若手選手賞にノミネートされた。
2013年9月2日、エヴァートンFCにレンタル移籍。
2014年7月30日、エヴァートンFCに5年契約で完全移籍した。
背番号は10番で、移籍金はクラブ史上最高額の2800万ポンド。
2014年8月10日、完全移籍後初の得点を記録した。
また、そのシーズンの初めてのマージーサイド・ダービーにおいて2得点を決め、後に「これまでのサッカー人生の中で一番いい経験だ」と語った。
2016-17シーズン、2016年9月12日のサンダーランド戦でハットトリックを達成した。
2017年3月のプレミアリーグ最優秀選手に選ばれた。
2017年4月21日までにリーグ戦24ゴールを記録した活躍が認められて、プレミアリーグの年間ベスト11に選出された。
2016-17シーズンは25ゴールを決め、得点王争いで2位となった。
またファン選出の2016-17シーズンプレミアリーグベストイレブンに選出された。
2017年7月8日、マンチェスター・ユナイテッドはルカクの移籍に関し、エヴァートンFCと合意したことを発表。
7月10日、マンチェスター・ユナイテッドFCと5年契約(1年の契約延長オプション付き)を結んだことが発表された。
8月13日、ウェストハム・ユナイテッドFCとの開幕戦で2得点を決めて勝利貢献した。
3月31日、ユナイテッドはプレミアリーグ第32節でスウォンジーをホームに迎え、先発出場したルカクは前半5分、FWアレクシス・サンチェスの横パスを左足でゴール左上に突き刺し、24歳322日でプレミア通算100ゴールを達成。
この記録を達成したのは、ルカクで28人目となり、ベルギー人では初のこと。
さらにプレミア史上5番目の若さだった。
在籍2年間で公式戦96試合42得点13アシストというスタッツだけ見れば立派だが格上相手だと活躍できない勝負弱さを露呈、低調なパフォーマンスで度々批判を受けた。
2019年8月8日、インテル・ミラノへの完全移籍を発表。
契約期間は2024年までの5年間契約。
報道によれば移籍金は最大8000万ユーロとされており、インテル史上最高額の移籍金となる。
背番号は9番。
開幕戦となったレッチェ戦で早くもゴールを決めると、第2節のカリアリ戦では決勝ゴールを決め、第4節のミラノダービーでもゴールを挙げ、第11節のボローニャ戦で決勝点を含む2ゴールを挙げた。
2020年8月11日、UEFAヨーロッパリーグ・準々決勝では欧州リーグ史上初となる9試合連続ゴールをきめて勝利に貢献した。
決勝のセビージャ戦でPKによるゴールを決めて、連続得点記録を11試合とすると共に、インテルの歴史上これまでロナウドが保持していた年間最多ゴール数である34ゴールに並んだ。
しかし相手GKとの1対1を外したこともあり、チームは2-3と破れた。
代表
2010年3月3日、クロアチア代表との親善試合でA代表デビュー。
11月17日のロシア代表との親善試合でルカクはA代表初得点を含む2得点を挙げた。
2013年10月11日のワールドカップ予選、クロアチア戦では2得点を挙げ、ベルギーのワールドカップ出場決定に貢献。
2014年5月に、FIFAワールドカップのベルギー代表メンバーに選ばれた。
5月26日、プレ・トーナメント親善試合のルクセンブルク戦で、ルカク自身初の代表チームでのハットトリックを達成。
しかしこの試合はFIFAがベルギー代表に許した6試合を超える7試合目だったために、公式的な記録とはならなかった。
2017年8月31日のワールドカップ予選ジブラルタル戦で公式戦初めてのハットトリックを達成した。
2018 FIFAワールドカップのグループリーグ初戦パナマ戦では2ゴール、2戦目のチュニジア戦でも2ゴールを決め、ベルギーのグループリーグ突破に貢献した。
ワールドカップにおける2試合連続の2ゴールはマラドーナ以来の記録となった。
ユーロ2020予選、サンマリノ戦でベルギー史上初の代表通算50ゴール達成した。
エピソード
父ロジェ・ルカク、弟ジョルダン・ルカク、従兄弟のボリ・ボリンゴリ=ムボンボもサッカー選手。
父親もサッカー選手だったが鳴かず飛ばず。
ルカクの少年時代は非常に貧しい生活を過ごしていたと言われている。
貧しい生活の中でもルカク少年はスクスクと巨大に育つ。
苦労を抱えながらも、自分をここまで育ててくれた母親に少しでも楽な生活をしてもらう為、ルカク少年も父親と同じプロサッカー選手を目指したと語られている。
熱狂的なチェルシーFCファンとして知られていたが、2011年8月にチェルシーFCと契約を結び、晴れて憧れのチームの一員となった。
代理人が同じミーノ・ライオラであるポール・ポグバと仲が良く、シーズンオフを一緒に過ごす仲である。
マンチェスター・ユナイテッド公式Twitterアカウントに投稿されたエヴァートンとの移籍合意発表は、過去最高のリツイート数(9万3,000)に到達した。
それまでの最多は、ルカクの友人でもあるポール・ポグバが、移籍後初めてユナイテッドのユニホームを着て撮影した画像への8万8000リツイートだった。
クラブ公式Instagramページでも、エヴァートンとの合意発表は同アカウントで2位のいいね数(86万9,000)を記録。
それまでの最多は、2017年5月にスウェーデンのストックホルムで開催されたUEFAヨーロッパリーグ優勝後、トロフィーを掲げた画像となっている。
MUTVのインタビューに答えたルカクは、ポール・ポグバはかつて夕食をともにした後、わざとオールド・トラッフォードの横を車で通り、ルカクに将来の可能性についてイメージを植え付けようとしていたと明かした。
またルカクは英語やスペイン語、フランス語などでも会話が可能であり、8か国語を操る知性も見せる。
さらにチームメイトとの食事会を何度か自ら開催し、会計もすべて自分で済ませるほか、丁寧なファン対応など、人格者としても知られている。
プレースタイル
相手ディフェンダーをものともしない強靭なフィジカルと突破のスピード、爆発的なシュート力を併せ持ち、ディディエ・ドログバ2世として注目を集める。
身長191cm、体重100kg近くと恵まれた体躯を誇るだけでなく、スピードや足元の技術も兼ね備える万能アタッカー。
アバウトなボールを収める力、サイドのスペースを見つけての飛び出しも得意としており、さらに密集地での視野も広い。
屈強な肉体により前線でキープができるほどの体を持っていますから、前線でタメを作ることができ2列目の選手の侵入を待つことができます。
タメができれば味方選手の上がりを待つことだってできるし、自身で突破するという選択肢もあるから相手DFからしたら嫌な選手です。
そのフィジカル能力をを生かしたプレーがルカクの持ち味であることは想像しやすいと思います。
強靭な肉体でディフェンダーを寄せ付けません。
彼はそんな巨体を壁にしたポストプレーが得意な選手です。
ルカクに背中や腕でブロックされると守備側は簡単には近づけませんから大きな脅威でしょう。
敵陣の深くでルカクにボールをおさめられると潰すのが難しいうえに、起点となって周囲の味方にパスをさばかれたりゴリ押しのドリブルをされたりします。
また、ルカクの圧倒的なフィジカルは敵陣のゴール付近以外でも生きてきます。
カウンター時に味方のロングボールを単独でキープできるフォワードですね。
なにしろ体格が規格外なので、相手のセンターバックが前に出てきてもルカクより小柄なことも少なくないです。
頭で味方に落とすのも、足でおさめるのも良い味を出しています。
常人離れしたルカクですが、スピードを兼ね備えています。
2017年英紙「デイリー」が発表したトップスピードランキンでは、34.6kmを記録し堂々の1位を飾っています。
強靭なフィジカルとスピードを兼ね備えているため、FWとしては一級品の素材を持っています。
ルカクはゴールだけではなく、しっかりと味方を生かすプレーをします。
例えば、ロシアW杯の日本vsベルギー戦のベルギー3点目。
ゴール前でサイドからルカクにパスが送られたが、そこでルカクは自身で打たず背後の選手へスルーしました。
正直、視野の広さに驚愕でした。
インテルでは楔に入ることもしばしばあります。
バレッラなどの中盤選手と連携し、バイタルエリア手前で崩しにも参加することが散見されます。
彼はスプリントして相手の背後でボールを受けることも少なくない選手です。
大きくて強くて走れる選手はなかなかレアな存在になってきますね。
ディフェンスラインと駆け引きをして裏を取り、ボールを受けて冷静に流し込む。
守備側に寄せられても強くてルカクは潰れないのが大きな強みです。
また、リフレクトしたボールやこぼれ球への反応も早いです。
キーパーが弾くボールなども常に狙っています。
こういった嗅覚的なところも優れているストライカーです。
ルカクは得点を量産できるストライカーなだけあって、シュートの技術も高いです。
彼自身は迫力ある見た目をしていますが、シュートはソフトに流し込むものが多いです。
キーパーと一対一の局面を作り出した後に見せる落ち着いたフィニッシュは彼の持ち味です。
コースを突いたシュートが上手な、いわゆる生粋の点取り屋でしょう。
身体が大きくてもシュートなどが雑な選手、けっこういます。
ルカクは大きな身体を持ちながら繊細なタッチを持っているからこそゴールを多く取れるのではないでしょうか。