概略
国籍 | ![]() ![]() |
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生年月日 | 2000年3月25日(21歳) | ||
出身地 | ロンドン・サザーク区 | ||
身長 | 180cm | ||
体重 | 76kg |
Jadon Sancho
ポジションはフォワード(右ウイング)、ミッドフィールダー(右サイドハーフ)。
利き足は右。
ドルトムントで活躍するイングランド代表期待の超新星。
2017年のU-17欧州選手権で大会MVPに輝き、10代のうちからドルトムントでブンデスリーガのアシスト王に輝くなど目覚しい活躍を見せるイングランド代表次世代のエース候補生。
獲得タイトル
クラブ
ボルシア・ドルトムント
- DFBポカール:2020-21
- DFLスーパーカップ:2019年
代表
イングランド U17
- FIFA U-17ワールドカップ: 2017
- UEFA U-17欧州選手権準優勝:2017年
イングランド
- UEFAネーションズリーグ3位: 2018–19
個人
- UEFA U-17欧州選手権 最優秀選手: 2017年
- UEFA U-17 チャンピオンシップ トーナメントのチーム: 2017
- ブンデスリーガ今月のプレイヤー:2018年10月、 2020年2月、 2021年2月
- ブンデスリーガの月間最優秀ゴール: 2019年2月
- ブンデスリーガ シーズン最優秀チーム: 2018–19 , 2019–20
- VDVシーズン最優秀チーム: 2018–19
- キッカーブンデスリーガ シーズン最優秀チーム: 2018–19, 2019–20
- Goal.com NxGn: 2019
経歴
クラブ | |||
---|---|---|---|
年 | クラブ | 出場 | (得点) |
2017 | ![]() |
3 | (0) |
2017- | ![]() |
78 | (30) |
代表歴 | |||
2015-2016 | ![]() |
11 | (7) |
2017 | ![]() |
3 | (3) |
2018- | ![]() |
13 | (2) |
クラブ
7歳からワトフォードFCリザーブに所属し、2015年3月、14歳の時マンチェスター・シティ EDSに移籍した。
2017年8月31日、ドイツのドルトムントに移籍し、同年移籍したデンベレの着用していた背番号7番を与えられた。
10月21日、フランクフルト戦でマクシミリアン・フィリップとの交代途中出場でブンデスリーガデビューを果たした。
2018年4月21日レヴァークーゼン戦で初ゴールを記録更に2アシストも記録した。
2018年9月30日、第6節のレバークーゼン戦では1アシストを記録して暫定首位のアシスト王になった。
2018-19シーズンは12ゴール14アシストを決め飛躍、ブンデスリーガ年間ベストイレブンに選出された。
2019年8月8日、DFLスーパーカップのバイエルン・ミュンヘン戦では決勝点をきめて5季ぶりの優勝に貢献した。
2020年5月31日、第29節のSCパーダーボルン07戦ではキャリア初となるハットトリックを決めた。
代表
イングランド代表として各年代でプレーし、2017年にはUEFA U-17欧州選手権に出場し、最優秀選手を獲得した。
2017 FIFA U-17ワールドカップにも出場し3得点を記録した。
2018年10月4日、UEFAネーションズリーグ2018-19に向けたイングランド代表に初招集された。
10月12日、クロアチア代表戦で途中交代から代表デビューを果たした。
2019年9月10日、UEFA EURO 2020予選、コソボ戦でフル代表初ゴールを決めた。
エピソード
サンチョが10代で成し遂げた7つの偉業を紹介しよう。
1. ブンデスのアシスト王
2017年夏にマンチェスター・Cを退団し、ドルトムントに完全移籍で加入したサンチョ。
同年10月にブンデスリーガデビューを果たし、ドルトムントで公式戦に出場した初のイングランド人となった。
レギュラーに定着した2018-2019シーズンは、リーグ戦全34試合に出場し、12ゴール14アシストをマーク。
ユリアン・ブラント(11アシスト)やヨシュア・キミッヒ(13アシスト)らを抑えてアシスト王に輝くと共に、リーグの年間ベストイレブンにも名を連ねた。
2. ランパード以来の快挙
2018-2019シーズンの勢いそのままに今シーズンもアシストを積み重ね、ここまでリーグ2位の15アシストを記録。
欧州5大リーグでイングランド人選手が15アシスト以上を挙げるのは、2004-05シーズンにフランク・ランパード氏がチェルシーで18アシストをマークして以来のこととなる。
また、2018-2019シーズンのリーグ開幕戦以降、サンチョが記録したアシスト数は「29」。
リオネル・メッシ、トーマス・ミュラー、アンヘル・ディ・マリア(いずれも25アシスト)を上回り、欧州5大リーグ最多の数字になる。
3. ブンデス史上最速で25得点到達
味方へのお膳立てだけでなく、自らゴールを奪えることもサンチョの大きな強みだ。
2019-2020シーズン、ブンデスで17ゴールをマーク。
ロベルト・レヴァンドフスキ(34ゴール)、ティモ・ヴェルナー(28ゴール)に次ぐ3番目のスコアラーとなっている。
また2020年2月1日のウニオン・ベルリン戦(5-0)では、10代でブンデス通算25ゴールを達成した初めての選手となった。
2019-2020シーズンのゴール数とアシスト数を合算した得点関与数は「29」。
チーム総得点(68)の40%以上を一人で生み出している。
4. CLでも偉業
サンチョは欧州最高峰の舞台でも結果を出している。
2018年9月にチャンピオンズリーグ(CL)デビューを飾ると、1カ月後のアトレティコ・マドリード戦(4-0)で初ゴールをマーク。
「18歳213日」での得点は、アレックス・オックスレイド・チェンバレンが2011年に打ち立てた「18歳44日」に次いで、イングランド人史上2番目に若い記録となった。
また、イングランド人が海外のクラブでCLの得点を挙げるのは13年ぶり。
2005年10月、レアル・マドリードに所属していたデイヴィッド・ベッカム氏がローゼンボリ相手にネットを揺らして以来のことだった。
ビッグイヤーを手にする日も近いかもしれない。
5. 市場価値は150億円超え
移籍情報サイト『transfermarkt』によると、ドルトムント加入時のサンチョの市場価値は500万ユーロだった。
しかし、その後の活躍により、昨年6月には1億ユーロの大台に到達。
最新の査定ではさらに評価を高め、1億3000万ユーロ(約156億円)の価値があるとされている。
イングランド人選手でサンチョの額を上回るのは、ラヒーム・スターリング(1億6000万ユーロ)とハリー・ケイン(1億5000万ユーロ)の2名しかいない。
6. 10代でベスト100入り
サンチョは2019年、イギリス紙『ガーディアン』が選出する「年間最優秀選手ベスト100」に初登場。
選手や指導者、ジャーナリストの投票により、セルヒオ・ラモス(36位)やポール・ポグバ(55位)らを上回る32位にランクインした。
なお、10代でトップ100入りを果たしたのは、アーリング・ハーランド(53位)とサンチョの2名のみ。
ブンデスリーガでプレーする選手でサンチョよりも順位が高かったのは、レヴァンドフスキ(7位)ただ一人だった。
7. イングランド期待の星
2017年のU-17欧州選手権で大会MVPに輝くなど、ユース年代のイングランド代表で大きな結果を残してきたサンチョ。
2018年10月のクロアチア代表戦(0-0)において、イングランドA代表史上2番目に若い18歳201日で公式戦初出場を果たした。
そして、昨年9月のコソボ代表戦(5-3)では、初ゴールを含む2得点をマーク。
2000年以降に生まれた選手として初めて、イングランド代表で得点を記録した。
“スリーライオンズ”の新世代の旗頭として、今年に延期されたEURO2020でも活躍が期待される。
プレースタイル
ドルトムントでのサンチョは、サイドから違いを作ります。
高いドリブルスキルを有しており、「英国のネイマール」と呼ばれるほどのドリブラーです。
ドルトムントでは左サイドにロイスがいるため、主に右サイドになりますが、左右どちらでもプレーが可能です。
サンチョは中へカットインするよりも、バイエルンのニャブリのように縦への意識が強いです。
細かいボールタッチにフェイントを織り交ぜながら、相手ディフェンダーをかわしていきます。
イメージとしては、チェルシーで活躍したジョー・コールに近いかもしれません。
ドリブルを武器に超新星ハーランドやロイスらとドルトムントの攻撃を支えています。
ただ、左ウイングに入ることも攻撃的ミッドフィルダーに入ることもあります。
試合中にサイドを入れ替えることも少なくありません。
サンチョの身長は180センチです。
キャラクター的に意外だと感じてしまうのですが、けっこうサイズがあります。
自分でクロスボールに飛び込んでも面白そう。
彼の特徴に挙げられるのは、そのアイデア豊富なボールテクニックです。
スピードがあるウインガーなので、サイドからあの手この手で仕掛けてきます。
スピードに乗った状態でも乱れにくい細かいタッチを武器に、相手選手の鼻先で進路を変えることができます。
時には裏街道という、相手の正面にボールを通して背中側を自分が走り抜ける技巧も披露。
ダブルタッチなどのテクニックで相手をかわすこともありますし、静止状態でもキックフェイントやストリートバスケのように身体を左右に振って相手を出し抜こうとします。
また、サンチョ自身がわりとポジションを変えてピッチを自由に行き来するタイプなのも守備側は守りにくいでしょう。
マークに誰が行くか一瞬でも迷うと危険です。
彼はボールを触りたいタイプの選手で、ディフェンスラインの背後を狙うのは時々といったところでしょうか。
ただ自分で持ち運んで、味方を使いワンツーパスで抜けるのはスピードもあって得意です。
スペースがない場所では細かいタッチで抜き、スペースがあれば一気にスピードに乗りゴール前までいく選手です。
サンチョはドリブルのイメージが強い選手ですが、素晴らしい結果も残しています。
ブレイクした18-19シーズンのリーグ戦においては、12ゴール14アシストを記録。
翌19-20シーズンでは更に存在感を発揮し、リーグ戦32試合で17ゴール16アシストという数字を残し、ドルトムントには欠かせないアタッカーにまで成長。
チェルシー時代のアザールのようなスタイルですので、アザールが好きな方はサンチョのプレーもチェックしたいところです。
ちなみにサンチョは、若い頃から高い才能を証明しています。
16-17シーズンのマンチェスター・シティEDSでは、U-18プレミアリーグ15試合に出場して13得点を記録しています。
サンチョのフィニッシュ力やアシスト力は、今後どのように伸びていくかが非常に楽しみです。
サンチョはドリブルだけにとどまらず、キックの技術ももちろん高いものを持っています。
セットプレーのキッカーを務めることも珍しくありません。
際立っているのは自らボールを持ち運んでいる、ドリブル中にラストパスを出す視野の広さでしょう。
相手と相手の間を縫うパスを出してきます。
もちろんクロスも正確。
時には右足アウトサイドキックでラストパスをチョイ出ししたりするのは、足下が上手い彼ならでは。
サンチョは自らもゴールを狙うことができるウインガーです。
そのため味方へのお膳立てと自分でのフィニッシュ両方ができる、ストライカー系ウインガーと言えるかもしれません。
ペナルティーエリア内での得点が多めで、決定機でも冷静にシュートできるメンタリティーを持っているのが特徴。
さながら点取り屋のようです。
パワーショットも打てるでしょうけどコントロールショットが上手で、しっかりキーパーの立ち位置を見極めたうえでゴールを陥れる技術があります。
PKを担当すればもっと得点が増えるでしょう。