概要
国籍 | ![]() ![]() ![]() |
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生年月日 | 2002年11月10日(19歳) | ||
出身地 | ![]() |
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身長 | 182cm | ||
体重 | 76kg |
Eduardo Camavinga
ポジションはミッドフィールダー(センターハーフ、ディフェンシブハーフ、オフェンシブハーフ、右サイドハーフ)。
利き足は左。
フランス代表の超新星ミッドフィールダー。
レアル・マドリードで活躍する若き至宝。
フランスだけでなくレアル・マドリードの将来を担う次世代の早熟MF。
コンゴ人の両親の元で育った5人兄弟のうちの一人で、ルーツとしてはフランス、アンゴラ、コンゴの3カ国にあるということで彼は国籍を3ヵ国持っているがフランス代表を選択。
獲得タイトル
クラブ
- レアル・マドリード
- プリメーラ・ディビシオン:1回(2021-22)
- スーペルコパ・デ・エスパーニャ:1回(2021)
- UEFAチャンピオンズリーグ:1回(2021-22)
- UEFAスーパーカップ:1回(2022)
経歴
クラブ | |||
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年 | クラブ | 出場 | (得点) |
2018-2019 | ![]() |
13 | (4) |
2019-2021 | ![]() |
71 | (2) |
2021- | ![]() |
26 | (2) |
代表歴 | |||
2019- | ![]() |
1 | (0) |
2020- | ![]() |
3 | (1) |
クラブ
2013年にスタッド・レンヌに入団。
2018-19シーズンにBチームに昇格。
Bチームで13試合4ゴールを決め、同シーズン終盤にトップチームに昇格。
2019年4月6日のアンジェSCO戦で、16歳でトップリーグ初出場。
以降先発に定着し、リーグ・アン1年目で7試合に出場。
更にクープ・ドゥ・フランスは、パリ・サンジェルマンFCを決勝で下し、優勝も経験した。
2019-20シーズンは開幕からレギュラーに定着。
2019年8月19日のリーグ戦のパリ・サンジェルマン戦では、2-1の勝利に導く活躍を見せ、その存在感をアピール。
以降は『フランスの超新星MF』として注目を集め、マンチェスター・シティFC、トッテナム・ホットスパーFC、アーセナルFCなどに加え、FCバルセロナ、レアル・マドリード、ACミラン、FCバイエルン・ミュンヘンなども、カマヴィンガの獲得に興味を示していると報じられた。
2021年夏の移籍市場では、レンヌとの契約が残り1年となったため、パリ・サンジェルマンFCやマンチェスター・ユナイテッドFCなど多くのビッグクラブが関心を示していた。
しかし、移籍市場最終日の8月31日にレアル・マドリードと6年契約を締結したことが発表された。
移籍金は3000万ユーロとボーナスと報じられている。
9月12日のセルタ・デ・ビーゴ戦で、後半22分にエデン・アザールとの交代で起用され、移籍後初出場。
その6分後にリーガ初ゴールを決めた。
代表
2020年9月8日、UEFAネーションズリーグ第2節のクロアチア戦で史上最年少となる17歳303日でフランス代表デビュー。
更に10月7日のウクライナ戦では代表戦初ゴールも決めた。
2021年6月25日、東京オリンピックに出場するU-24フランス代表に選出された。
しかし、所属クラブが招集を拒否したため、7月2日に代表メンバーから外れたことが発表された。
エピソード
今やサッカー選手なら誰もが加入を夢見るレアル・マドリードの選手となったカマヴィンガだが、面白いことに幼少期はサッカーには全く興味はなかったそうだ。
サッカーよりも興味を持っていたのは柔道などの格闘技で、幼少期は柔道の練習に打ち込むことが多かったんだとか。
しかし、練習中にいろいろなものを壊してしまうということで、母親にサッカーに専念するように!と言われたそうだ。
スタッド・レンヌのアカデミーに入団し、両親も本人も彼のサッカーキャリアを楽しみ始めていた頃、不幸な出来事が起きた。
それが、家の全焼だ。
決して裕福とは言えない生活を送っていたカマヴィンガ一家なだけに、家が全て燃えて無くなってしまったという出来事に挫折を味わったという。
当時学校に通っていたカマヴィンガは窓の外から消防車が何台も走っているのを見ていたんだとか。
そして授業が終わり、先生から何が起きたかを説明され、それから父親はカマヴィンガを連れ出し、焼け残った家を見に行った。
そして、11歳の彼にこう言った。
「お前は家族の希望であり、お前ならまた家を建てられる。」
17歳303日で代表デビューしたカマヴィンガのこの記録は18歳3ヶ月でデビューしたキリアン・ムバッペの記録を上回るというのだから、彼がどれほど優れた選手であるかが窺えるのではないだろうか。
しかもそのデビュー戦でゴールまで決めてしまうという強運ぶり。
これは戦後以降のフランス代表では最年少得点記録だそうだ。
若干18歳ではありながら彼はこれ以外にも数々に記録を更新している。
- 2002年1月1日以降に生まれた選手として初めて欧州5大リーグで試合に出場
- 16歳の時にリーグアンの最年少月間最優秀選手
- 17歳1ヶ月5日でキャリア初のゴールを決め、スタッド・レンヌ史上最年少得点者
- リーグアン最年少アシスト記録者
プレースタイル
総合能力の高いミッドフィールダー。
カマヴィンガを語る上で絶対に欠かしてはいけないことが守備能力の高さに関してだろう。
カマヴィンガはまだ若いが、すでに欧州屈指のタックラーだ。
体の線は細いが常に予測をしながら、長い足を出してチャレンジをする。
カマヴィンガは自らタックル好きを公言しているという面白い選手。
182cmの身長とすらっと伸びる足の長さ、そして見るだけでわかる身体のしなやかさを生かして積極的に相手にタックルを仕掛けていく。
線は細く見えるが、昔柔道をやっていた事もあり身体の使い方がかなり上手い。
相手に対するタックル数はこれまで常にチーム上位だ。
プレスバックしながらの守備もうまく相手と入れ替わるように体を入れるのが非常にうまい。
長い足を生かしてのギリギリでのスライディングも可能で、カウンター対応も若さに似合わず非常に巧みだ。
そして、予測する力も優れている為、相手のパスコースに入り持っているその長い足を生かしてインターセプトするプレーもカマヴィンガの十八番だと言っても過言ではない。
プレスバックしながら相手と入れ替わりながらボールを奪取し、味方に繋げる仕事も淡々とこなす。
仮に自分よりも後ろにボールを通されてしまったシーンでも一生懸命追いかけてボールを取り返そうとする献身的な姿も彼のプレースタイルの一つと言ってもいい。
どちらかといえばタックルのタイミングだったりパスのタイミングを読んで賢く守備するタイプではあるが、空中戦も厭わない選手でもある。
足元のある中盤の選手は空中での競り合いを好まない傾向があるが、カマヴィンガはそれも全く嫌がらない。
体の当て方やジャンプのタイミングなどを工夫してまだ未熟なフィジカル面でのハンデをカバーしている。
その為、相手ゴールキックの対応やセットプレーの対応などもジャンプのタイミングなどを考えながら積極的に体をぶつけて絡んでいく。
この高い守備意識とボールを奪い取るテクニックがカマヴィンガのプレースタイルには欠かせない要素なのだ。
そしてカマヴィンガを語る上で欠かせないポイントとして足元のテクニック力の高さも挙げられる。
先ほど、ポグバに似た選手だと言ったと思うが、ポグバは独特のリズムとタッチで相手をいなし、味方に精度の高いボールを届けるというプレースタイルだ。
カマヴィンガはまさにフランス代表の中盤を支えるポグバと同じようなタイプの選手だ。
相手に囲まれても細かいタッチでうまくかわして、平均以上の推進力で前にボールを運ぶことができる。
推進力のあるドリブルで相手のラインを押し下げたり、相手のプレスラインを突破できる。
中盤からのドリブルの他にも、サイドでもドリブルを仕掛ける。
相手が踏み込んでくるところをいなすようなドリブルでかわしていく。
キープ力も非常に高い。
長い手足を生かして、相手をブロッキングしてボールを隠すようにキープする。
またすでにファウルをもらう技術を会得していて、敵に囲まれている状況でキープすることになった時、焦らずにファウルを誘発する。
そのような技術もすでに身に付けているクレバーさも武器の一つと言えるだろう。
判断はまず安全かつ効率のいい方を選択する成熟さが見られるプレーヤーだ。
プレー集などを見ても相手の重心をうまく利用しながらどんどん前に運ぶ事もあれば、高いテクニック力を見せつけて相手を簡単に交わすシーンも目立つ。
ピッチ中央でマルセイユルーレットを使って相手を交わすシーンなんかはジダンすら彷彿とさせるような選手だ。
個人的にはやはり手の使い方(ブロッキング)が非常に上手いのでキープ力に優れている印象がある。
中盤の選手としてボールロストが少ないと言うのは大きな強み。
相手がボールを奪おうと激しくきても彼は冷静にファールを誘うプレーに切り替える。
実際、ファールを受ける回数も非常に多い選手で、そういったクレバーな一面も既に習得している。
そしてドリブルだけでなく、左足の精度も非常に優れていて、ショートパスもロングパスも柔らかい軌道で味方にピンポイントで届ける事ができる選手。
左利きの選手ではあるが、これまで所属チームでは右側のインサイドハーフで起用されることが多かった事もあり、左サイドへのダイアゴナルパスや左サイドからゴール前に走り込む選手へのロブパスなども多く見ることができる。
ディフェンシブな中盤の選手は足元や展開力に不安を抱えている選手が多いが、カマヴィンガはその点もカバーできている。
1試合あたり平均3.32回のロングボールを蹴り込んでおり、左足の精度には自信を持っている。
サイドで攻撃に手詰まった時や、攻撃で相手を揺さぶる時、ビルドアップ時などに大きなサイドチェンジをして状況を一変させる。
またサイドチェンジの判断もよく、若手選手にありがちな自身の才能を見せつけようとする無謀なサイドチェンジをすることもない。
ドリブル、パス、コントロール。
中盤の選手に必要な技術を全て平均以上でこなしてしまう選手がカマヴィンガなのだ。
カマヴィンガのプレーの根幹になっているのはインテリジェンスだ。
それはもちろんオフェンスにおいても発揮される。
中盤の選手であるがカウンター時にしっかりと相手の背後を取りながら走り込むなどといったオフェンスの選手さながらの動きを見せている。
この完成度に加え、ボックストゥボックス型の選手でもあるので数人を引きつけて味方にフリーでパスを供給する。
ポグバを彷彿とさせるプレーを見せられる。
そしてカマヴィンガは豊富な運動量が持ち味の選手でもある。
カマヴィンガは中盤で常に動き回り、どこにでも顔を出してくる。
要はボックストゥボックスの選手であるということ。
ボックストゥボックスとは自陣のボックス付近から相手のボックス付近までをひたすら走りまくって攻守に貢献するタイプの選手のことを言うのだが、カマヴィンガはまさにそういうタイプ。
先ほどから言っているように、攻撃の際はパスやドリブルでサイドに展開したり鋭いパスを縦に入れたり、ラストパスを出したりする選手で、守備の際はボールホルダーを潰し、インターセプトもガンガン狙う。
しかもこんな常にボールの近くにはカマヴィンガがいる!と言う状況を作るランニングをしていながら90分間常にそれを繰り返し続けることができる。
中央でボールを受けても試合終盤だからドリブルで運ばなくなる、なんて事は一切ない。
試合開始から試合終盤までパフォーマンスレベルが落ちないという点はカマヴィンガの特徴の1つでもある。
それこそポグバやモドリッチのような選手であると言えるだろう。
そして最後にまだ若い選手でありながらベテランのようなプレーをするということだ。
カマヴィンガは非常に冷静で落ち着いて状況を判断できる選手。
マドリーに加入した年齢は18歳ということで、普通であれば高校3年生。
まだまだ荒削りな所もあり、無理してでも強引に突破してやる!だとか抜かれそうだからファールで削っちゃえ!とか思ってしまう年齢でもある。
しかし、カマヴィンガはそういったプレーは滅多に見られない。
かわされたらピンチになる!って場面ではしっかりキャンセルするし、相手に囲まれてどうしようもない!って時はファールを誘発するプレーに切り替える。
他にもいろいろあるとは思うが、これらのようなプレーを冷静に、まるでピッチ上にベテランがいるかのように振る舞えるのがカマヴィンガなのだ。
実質、U-21フランス代表の試合を見ても明らかに試合をコントロールしているプレーヤーだった。