概略
国籍 | ![]() ![]() ![]() |
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生年月日 | 1991年10月10日(29歳) | ||
出身地 | ![]() |
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身長 | 169cm | ||
体重 | 72kg |
Xherdan Shaqiri
ポジションはミッドフィールダー(右サイドハーフ、オフェンシブハーフ)、フォワード(右ウイング)。
利き足は左。
愛称は「リトル・シャック」。
2010年代のスイス代表のエース。
バイエルンやリヴァプールで活躍し、リヴァプールでは2019-2019シーズンにUEFAチャンピオンズリーグを制覇した。
獲得タイトル
クラブ
- FCバーゼル
- スイス・カップ 2009-10, 2011-12
- スーパーリーグ 2009-10, 2010-11, 2011-12
- バイエルン・ミュンヘン
- ブンデスリーガ 2012-13, 2013-14
- DFBポカール 2012-13, 2013-14
- DFLスーパーカップ 2012
- UEFAチャンピオンズリーグ 2012-13
- UEFAスーパーカップ 2013
- FIFAクラブワールドカップ 2013
- リヴァプール
- UEFAチャンピオンズリーグ 2018-19
- UEFAスーパーカップ 2019
- FIFAクラブワールドカップ : 2019
- プレミアリーグ 2019-20
代表
スイスU-21
- UEFA欧州選手権Uー21チャンピオンシップ準優勝:2011
個人
- UEFA EURO2016 ベストゴール賞
- UEFA ネーションズリーグFinals ベストイレブン 2019
- スイスゴールデンプレーヤー賞「SFAPゴールデンプレーヤー」:2012
- スイスゴールデンプレーヤー賞「ベストヤングプレーヤー」:2012
- UEFA European Championship Goal of the Tournament: 2016
経歴
クラブ
2001年にFCバーゼルの下部組織に入団。
2009年1月2日、バーゼルとプロ契約を結び、7月12日FCザンクト・ガレン戦でプロデビュー。
11月9日、ヌーシャテル・ザマックス戦で初ゴールを記録した。
2011-12シーズンのUEFAチャンピオンズリーグでマンチェスター・ユナイテッドを破りグループリーグ突破に貢献するなど、国外の強豪からの注目を集め、ガラタサライなどから接触があったが、2012年2月、バイエルン・ミュンヘンと2016年までの契約を結び、2011-12シーズン終了後の完全移籍が決定した。
移籍金は1,200万ユーロ(約12億3000万円)前後とされている。
8月20日に行われたDFBポカールのSSVヤーン・レーゲンスブルク戦で、ハーフタイムに交代で出場し、初の試合出場を果たした。
12月5日、BATEボリソフを4-1で破り、マン・オブ・ザ・マッチ賞を受賞し、ミンスクでの敗戦の雪辱を果たした。
2013年4月16日、DFBポカール準決勝のVfLヴォルフスブルク戦で、シャキリは長距離シュートを決めた。
決勝戦には出場しなかったものの、シャキリはバイエルンで2012-13シーズンのUEFAチャンピオンズリーグのタイトルを獲得し、ブンデスリーガとDFBポカールのタイトルも獲得して、クラブ史上初の3冠を達成したバイエルン・ミュンヘンの選手の一人となった。
同年、UEFAスーパーカップとFIFAクラブワールドカップも実績に加えた。
2014年6月までに、シャキリはわずか22歳で13個のメダルを獲得し、スイスのサッカー選手の中で最も多くの勲章を手にしたと報じられた。
しかし、バイエルンではアリエン・ロッベンとフランク・リベリの控えで出場機会を得られなかったため、2015年1月インテル・ミラノへシーズン終了までの期限付き移籍を発表した。
インテル移籍当初は輝きを見せたものの、徐々に輝きを失っていった。
2015-16シーズン開幕前には、ロベルト・マンチーニ監督の構想から外れ、ドイツのシャルケ移籍が近づいたが、結果的にイングランドのストーク・シティFCへの移籍が決定。
ストークで活躍していたが、ストークが降格争いをしていた2018年3月、シャキリはスイスの雑誌『Schweizer Illustrierte』のインタビューで、ストークのチームメイトには「質の欠如」があり、ロナウジーニョがいてもチームは改善されないと発言し、物議を醸した。
5月5日、クリスタル・パレスに1-2で敗れ、ストークはチャンピオンシップに降格することになりシャキリもストークを出る。
2018年7月、リヴァプールFCへ移籍。
地元メディアでは移籍金は1,350万ポンド、5年間の契約と報じられた。
プレミアリーグ17節のマンチェスター・ユナイテッド戦では1-1のなか、後半途中から出場し2ゴールを決め、チームを3-1での勝利に導いた。
チャンピオンズリーグ準決勝FCバルセロナ戦セカンドレグでは負傷者の続出で先発のチャンスを得て、ジョルジニオ・ワイナルドゥムのゴールをアシストしリヴァプールの逆転での決勝進出に貢献した。
チームは決勝も制して優勝した。
2019-20シーズン、12月4日のエヴァートンとのマージーサイド・ダービーでシーズン初ゴールを決め、5-2での勝利に貢献。
代表
シャキリは、2009年11月11日に行われた2011年UEFA欧州U-21選手権予選のトルコ戦(3-1)で21歳以下のスイス代表としてデビューしました。
2011年6月11日、2011年UEFA欧州U-21選手権開幕戦のデンマーク戦で、スイス代表として初ゴールを決めました。
シャキリは2010年にスイスのA代表に昇格し、2010年3月3日のウルグアイとの親善試合(3-1)でデビューしました。
2010年ワールドカップでは、オットマー・ヒッツフェルト監督からサプライズで招集され、メンバー入りを果たしました。
2010年9月7日、ユーロ2012予選のイングランド戦で1-3の敗戦を喫した際、シャキリは左足で長距離シュートを決め、移籍後初のゴールを記録しました。
2011年9月6日に行われたユーロ2012予選のブルガリア戦では、ハットトリックを達成し、3-1で勝利した。
2012年9月11日、ルツェルンで行われた祖国アルバニアとのワールドカップ予選で、シャキリはスイスの国歌を歌わず、2-0で勝利した試合のオープニングゴールを決めても、祝福しなかった。
彼はこの試合で、コソボ、アルバニア、スイスの国旗が描かれたブーツを履いていた。
2014年6月、シャキリは2014年FIFAワールドカップにも出場した。
そのわずか10日後、スイスのグループリーグ最終戦となる第3戦、ホンジュラス戦で、シャキリはハットトリックを達成した。
シャキリは、UEFAユーロ2016の予選でで3回の得点を挙げ、そのすべてがリトアニア戦でのものだった。
2014年11月15日にザンクトガレンで行われたリトアニア戦では、4-0で勝利した際にブレスレットを記録し、翌6月14日に行われた逆の試合では、2-1で勝利した際に84分の決勝点を決めた。
フランスで行われた決勝トーナメントでは、ベスト16に進出したスイスの全4試合に先発出場し、サンテティエンヌでポーランドと1-1で引き分けた際には、ペナルティエリアの端からバイシクルキックで同点に追いつき、PK戦でも得点したが、ポーランドが勝利した。
シャキリは、ロシアで開催された「2018 FIFA ワールドカップ」のスイス代表23人に選出されました。
グループステージでは、スイスが後方からセルビアを2-1で破った際に、勝ち越しゴールを決めました。
同じくコソボ人の血を引くグラニト・シャカとともに、アルバニア人の象徴である鷲のジェスチャーをしてゴールを祝った。
アルバニア人の血を引いていないスイスのキャプテン、ステファン・リヒトシュタイナーもシャキリのゴールを祝うために同じジェスチャーをし、試合後に両選手を擁護していた。
FIFAはシャカとシャキリに「フェアプレーの原則に反するスポーツマンシップに反する行為」として1万スイスフランの罰金を科し、リヒトシュタイナーは5千スイスフランを支払った。
さらに、このゴールでシャキリはステファン・シャプイサが国際試合で記録した21得点に並び、スイスの歴代得点王トップ10に入った。
シャキリは、ポルトガルで開催された2019年のUEFAネーションズリーグ・ファイナルで、スイス代表の一員として参加。
チーム・オブ・ザ・トーナメントに選出された。
エピソード
シャキリはスイス国籍だが、民族的にはアルバニア人である。
シャキリはコソボ人とアルバニア人の両親のもと、コソボに生まれた。
しかし、4歳にして故郷を追われ、難民としてスイスへ移住。
後にスイスの市民権を取得している。
一部メディアが報じたところによると、シャキリのゴールセレブレーションが政治的パフォーマンスとして国際サッカー連盟(FIFA)から、処罰対象になる可能性もあるという。
それでもスイス代表の主将リヒトシュタイナーは次のように語り、シャキリを擁護する。
「彼らにとって、セルビアとの関係は特別なものがある。自分もアルバニア系の人物と話し、この歴史がいかに特別なものか教わったよ。これはサッカーの枠組みでは収まりきらない、特別な理由があるんだ」
当のシャキリは「ゴールを決めることができて幸せだが、今このことについて話をする必要はない」と話題に触れなかった。
スイス代表として、セルビア戦でゴールを決めたシャキリは、アルバニアにルーツを持つ。
ゴール後に見せた「双頭の鷲」は、バルカン半島の歴史や自らの出自を踏まえ、特別な意味合いがあったようだ。
ユーロ2016でのスイスの初戦の後、シャキリは、コソボの監督がキャプテンにしてくれるなら、コソボ代表に忠誠を誓うと宣言した。
すでにスイスの代表選手ではあったが、FIFAのルールでは、同年初めに連盟に加盟したコソボの代表としてシャキリを認めることになっていた。
しかし、コソボがFIFAに加盟した後もシャキリはスイスでプレーし続けていたため、コソボへのシャキリの資格の可能性も除外された。
プレースタイル
小柄ながらも当たり負けしない体でドリブルし敵陣を切り裂くアッタカー。
シャキリのプレースタイルで特徴的なのは「小柄ながら強靭なフィジカル」と「繊細なドリブル技術からのカットインシュート」、「キック精度の高さ」といった特徴が挙げられます。
右サイドのポジションでもプレーできます。
利き足が左足なので、カットインからのシュートが期待できます。
スイス代表だと、中央寄りにプレーしていますが、シャキリ自身がトップ下でプレーしたいみたいからのようです。
シャキリは、裏への飛び出しが、非常に上手い選手です。
いやらしいタイミングで飛び出してきます。
相手の死角をついた動きで、シュートを打ちやすいポジションに持っていくあたりは凄いの一言。
ガタイから、ズドンというシュートが得意なのかと思えば、コースを狙った柔らかいシュートも打てます。
コントロールを利かせたシュートは、GKもお手上げでしょう。
FKも蹴れますし、キックの精度に自信があり、信頼されている証です。
また、身長が169cmと低いですが、屈強なDFが揃うプレミアリーグでも当たり負けしません。
シャキリのガタイの良さを見れば当たり負けることを予想するのは難しい。
シャキリは身長169cmとサッカー選手の中ではかなり小柄な体格ですが、体重が72kgと身長比で見るとかなり重量級の選手です。
通常170cm以下のサッカー選手で体重が70kgを超えることってあまりありません。
その数値が示す通りシャキリは全身が筋肉の鎧に覆われたような体つきをしており、プレミアリーグの激しいフィジカルコンタクトに適応を見せています。
その姿からついたあだ名は「リトル・シャック(元NBA選手シャキール・オニールと自身の名前の語呂)」、日本では「豆タンク」とも呼ばれます。
体重が72kgもありますから。
身長169cmをカバーするために筋肉をつけた結果でしょう。
身長169cm、体重72kgもあるので重戦車のようなドリブルをするかと思えば、そうではなく。
ボールコントロールの上手さも兼ね備えています。
シャキリは低い身長を上手く活かし、重心の低いドリブルで、相手DFの逆を取るドリブルをします。
身長が低い選手の特徴ともいえる小回りの利いたドリブルで突破をしていきます。
シャキリの重心が低く、小回りが利く、当たり負けないドリブルは厄介です。
しかもシャキリはフィジカル一辺倒の選手ではありません。
ドリブルのコントロールにも優れた選手で、小柄な体格を活かした重心の低いドリブルから相手の逆を取るタッチでスルスルとボックス付近に切り込んでいけるプレースタイルも特徴的です。
小柄な選手はドリブルの切り返しにおいて優位がありますが、シャキリもその例に漏れずキレのあるドリブルを披露できます。
もちろんスピードと瞬発力のステータスも高いです。
それに加えて上記のフィジカルもあり、体をぶつけられても態勢を崩すことなくドリブルを続行できます。
さらにシャキリはセットプレーのキッカーを務め、直接フリーキックを決めるなどロングキックの精度にも長けた選手です。
プレミアリーグの2列目の選手として欠かせない能力を全て備えている選手と言っていいでしょう。
これらシャキリのプレースタイルを総合すると、やはり最も強力なプレーが右サイドからの「カットインシュート」になります。
元同僚の先輩でカットインの大御所ロッベンにも劣らない鋭いドライブを見せることが可能です。
シャキリ本人はトップ下がやりたいようですけど(実際スイス代表など中央でプレーする機会は多い)これだけドリブルでエリアに切り込むことが可能で、左足で強烈なシュートを打てるとなれば現状は右サイドがベストかなと思います。